男子校なのにモテ期がきてしまった！ ページ2
とぼとぼと歩道を歩く名門高校の生徒。
周りからはそう見られているだろう
視線が痛い…
｢何で俺がこんな目に…｣
事前に母から貰った学校までの地図を見ながら項垂れる。
つーか地図の見方とかいまいち分かんねぇよ…
適当に歩いてるけど着くのかこれ
｢はぁ…｣
思わずでるため息、それと共に脳裏に浮かぶ母の笑顔
｢おーい、お兄さん！その制服、有名な名門の制服だよね｣
そんな俺の背後から急に肩を叩く1つの手
思わず肩が跳ねてしまう。
目の先には超絶なイケメン、なんだこれは
｢は？誰だお前｣
自然と低くなる声と鋭くなる目、イケメンは大嫌いだ。
｢いや、もしかしたら道に迷ってるのかなって、地図見てるし｣
ほらっと俺が持つ地図に指をさしながら首を傾げるイケメンに、俺は少し拍子抜けしてしまった。
イケメンのくせに優しいな…
｢あ、ああ…この近くだろうと思う男子校に行きたくてだな…｣
｢男子校…？え、もしかして今日来る転校生ってお兄さんの事！？ごめんめっちゃ年上かと｣
｢あ？お前その学校に通ってんのか、案内しろ｣
優しさに漬け込むと言えば聞こえは悪いが、これ以上迷うのはごめんだ
俺はふんぞり返りながらイケメンに案内を頼んだ。
｢はは、いいよ、後でお礼頂戴ね｣
｢は、いいぜ、キャビアでも何でもくれてやる｣
そんなこんなで、学校には着けた、着けたのだが…
｢…先生まで男なのか｣
まるで絶望だ、癒しがない！！
どういう事だ、保健医まで男性だと！？
俺はフラフラの足取りで職員室を出る、担任の男が俺に向かって
｢吃驚したか、男しか居ないからな此処は｣
笑いながらそう言った。
よく笑ってられるな！！
絶望を感じながら重い足取りで教室へと向かう、勿論教室の中も男だらけ。
｢お前らー！転校生の…何だっけ？名前｣
｢ちっ、名前くらい覚えとけよ…緒方A｣
｢だそうだ！仲良くしてやれー！｣
適当な担任の紹介からうおおおと声が上がる男子達、何故？
｢お前結構可愛い顔してんな｣
｢っ、は！？｣
｢全然いけるな、可愛い｣
そういう事か！！！男子しかいないから男子にしか興味無いのか！！
｢離れろ！！近付くんじゃねぇ！｣
俺はバッとそいつらから距離を取り、睨み付ける
が
｢おっと、危ない｣
｢ひっ！って何だお前か｣
先程のイケメンが俺の逃げ道を塞ぐ。
｢そーだ、丁度昼休みだしお礼してもらおうかな｣
｢お、おお、おう！任せろ！｣
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作者名：yuno | 作成日時：2018年12月31日 11時
