検索窓
今日:128 hit、昨日:78 hit、合計:1,006,928 hit

42 ページ42

.








街道に並ぶイチョウの葉が枯れ始め、もうじき秋が終わろうとしている。



そんな休日の昼下がり。





『夏油!次ここ行くよ!』


「ふふ、はいはい」




大きなショッピングモールに響き渡るのは、久しぶりのショッピングに張り切る私の声とそれに微笑んで応える夏油。



ちなみに彼は荷物持ち兼付き添い。




しかしこれには訳があって私のお買い物に付き合ってもらっている。








 
 
───遡ること2日前。







「本当にすまない…!!」






これで一体何回目だろう。



目の前で深く頭を下げている夏油を見て私は思った。





任務を終えて共有スペースで休憩していると、突然彼が猛スピードで頭を下げて私に謝ってきた。



訳を聞けば、以前キスしてしまいそうになったことにずっと罪悪感を感じていたらしい。






『全然大丈夫だって!気にしてないから』


「いやしかし…、」




私はあまり気にしないようにしていたのだが、彼自身が凄く気に掛けてしまっていたようで。





『夏油は何も悪くないよ。任務の時も五条に言われたんだ。私、自分が思ってるよりも危機感なかったなって』






だからもう謝らないで、ね?




彼の目を見て話せば、あまり納得していない顔をしていたが「…わかった」と渋々頷いてくれた。



一方的にこの話を終わらせる形になってしまったが、これでいい。







「でも、せめてお詫びはさせてくれ」


『うーん、別にいいんだけどなぁ』





でも夏油のことだし、どうせここで断っても今みたいに中々折れてくれないんだろうなぁ。



もう懲り懲りだっていうのに。






『じゃあ、買い物付き合ってくれない?その…、ちょっと買っておきたい物があって』


「勿論。でもそんな事でいいの?」



『そんな事でいーの。女の子のショッピングは長いんだから覚悟しときなよ?』







眉毛をクイッとあげて話せば



「ああ、望むところさ」と片方の口角を上げて笑った。







『(良かった、いつもの夏油だ)』






私はその表情を見て安心した。








.

43→←41



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1151 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2631人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
- えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。