階段から落ちたら「彼女」の世界にいました。

13段目 ページ14

目が覚めたのは、翌日の朝だった

「…いま何時…」

むくっと起き上がって携帯をとる
8時半...。

今日は授業がないから乙葉とケーキ屋でも行こうかな

そう考えながら脱衣場へ向かう
服を脱いでお風呂に入ってから少し経った時、私は徹を思い出した

「…徹どこ行った」

起きた時に私の上に毛布がかけられてあったけど、近くには徹の姿はなかった
寝室？1人で？

…拗ねてるのかなぁ

お風呂から上がって身体や髪の毛を丁寧に洗い、浴室を出た

服を着替えて寝室に向かうと、すーすーと気持ちよさそうな寝息を立てて寝ている徹の姿があった

「なんだ、寝室にいたんだ」

ほっとして胸を撫で下ろす
髪の毛を1つにまとめると私は朝食の準備をした

目玉焼きとお味噌汁をつくり、サラダをお皿に盛り付ける
ご飯を茶碗によそい、エプロンを外すと私は寝室に向かった

「徹〜」

ベッドで横になっていた徹の肩をぺしぺしと叩く

及川「ん〜なぁに？」

「なぁにじゃないよ
ご飯できたよ、食べよ〜」

及川「んー…！！」

がばっと起き上がったと思ったら私を抱きしめた徹
その行動にびっくりしていると額にキスを落とされる

及川「えへへ…おはよ」

にまっと笑う徹の頬をぎゅっとつねる
涙目になっていたがそんなのお構い無しに部屋を出ていった

その時の私の頬は赤く染まっていた

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