【黒バス】私は、大丈夫。だから……ばいばい。【赤司征十郎】

／帰りましょう。１０８ ページ29

赤司さんを見上げて見つめる。赤司さんはゆっくりと頷くとその場から離れて行った。他の皆も、気を利かせてくれたのか離れて行く




私はその場に座ると、りんも座った




あ「久しぶりですね、りん」




り「うん。こんな形で再開……と言うか、お話出来るなんて思わなかったよ！」




どうしたら…




あ「そうですね！あ、聞いて下さい。実はウインターカップ…の約束……」




り「う、うん……」




あ「……ちゃんと果たしてきましたよ！」




そう言うと、りんは目を見開いた




り「ほ、本当に！？ゆ、優勝！？」




あ「本当です。りんの分まで、皆頑張ったんですよ？」




どうして…




り「わ、ぁ…！見たかったなぁ……ふふ、A泣いてるの？」




あ「っ……あはは、思い出したら嬉しくって…」




違う




あ「写真撮ったのですが、皆目を腫らしてて…もうヒドイ写真だっ！って騒いでましたよ」




り「なんか想像つくかも！」




あ「りんのスマホに送っておきますね。あ、でも…今度はりんも一緒に映りましょう！」




笑顔で頷くりんに、笑い返した








赤司side




試合の内容や、合ったことなどを楽しそうに話している２人は傍から見たらとても仲の良い友人




さっきの泣きそうだったAの顔は、俺達ではあまりさせることの出来なかった笑顔が浮かんでいる




あ「りんのスマホにも送っておきますね。あ、でも…今度はりんも一緒に映りましょう！」




り「っ！うん！」




あ「トロフィーとかはまだ、学校にあずける前ですし…皆もきっと、……きっと…よ、ろこ……んでっ…くれ、ます……！」




ボロボロと涙を零し始めたAを見て、スッと「覚悟」と言う文字が浮かんできた




黒「……仲間を選ぶのは…当たり前、ですよね」




赤「あぁ。Aは優しいヤツだな。泣かなくても…いいんだが…」




苦笑いをすると、俺達の話を聞いていた桃井達も頷いていた




黄「これはもう……決まったっスね」




青「そうだな」




皆も思うことはあるだろう。けど、誰も責めたりなんかしない。今、誰よりも辛いのは、Aなんだから…




涙をグイッと拭ったAは立ち上がる。ゆっくりと深呼吸をしているが、その間にも涙は止まらなかった




Aは俺と目を合わせると、ゆっくりと口を開いた




あ「……っ…ごめ、ん…なさい」




……ああ。お別れか

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