/帰りましょう。102 ページ23
Aside
気づいたら、体育館に戻っていた。どうやら私はボーッとし過ぎたらしい。それでも、あの放送は耳に残っていた
数十分前にあったことが今でも鮮明に思い出せる。花宮さんの頼もしい顔も。高尾さんの笑顔も。赤司さんの優しい顔も。火神さんの泣きそうな顔も…
どうしてこうなった…?
違う……私のせいだ。高尾さんと一緒に逃げていれば、手を離さなければ、もっと耐えていたら、走れていれば……こんなことにはならなかった
私が、甘えたせいだ。皆、私のせいで……居なくなったのだ
あ「……私が…」
桃「Aちゃ、ん……?」
殺したんだ_________
桃井side
帰ってきた皆は、満身創痍だった。特にAちゃん
何を話しかけても上の空。みんなの顔を見てもあの放送が嘘じゃなかったことが分かった
あ「……ぃ…」
桃「え?」
何か……言った…?
すると、Aちゃんは顔を覆って呟いた
あ「…私の…せい……だ」
桃「そ、そんなことないよ…!」
あ「私、が……」
桃「Aちゃん……?」
足が今……透けた…?
Aちゃんも……消えちゃうの…?
桃「…ぁ……Aちゃん!しっかりして!」
あ「……私…の……」
私の声に反応するように、Aちゃんの身体にノイズがかかった
周りも私の声を聞き、私たちを見て驚いたように目を見開いた
黒「Aさん!?」
桃「テ、テツ君!どうしよう…Aちゃんが……!」
黒「……さっきも、足にノイズがあったのですが、一瞬だったので見間違えかと思ったんですが…これは……」
あ「……っ」
桃「ねえ、Aちゃん!嫌だよ、ねえ!Aちゃんまで居なくならないでよ……!」
腕を掴む。…が、スと手がすり抜けた
黒「っ!Aさん!!!」
プツンと電源を落としたように、Aちゃんが跡形もなく……消えた
桃「ぅ……ぁ、い、いや……な、んで……」
手が震えた。ほんの一瞬でいろんな大切なものが消えた
相「桃井さん…」
相田さんが、ぎゅうと抱きしめてくれた。涙が止まらなかった
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通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました! (2019年10月11日 1時) (レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
咲 - なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした! 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです!(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい!楽しみにしております! (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです!赤司様大好きなのでよかったです!沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください! (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠りん | 作成日時:2016年2月20日 22時