/帰りましょう。82 ページ3
頬を触れば、熱くなっていた
あ「なにを…」
火「なんで…なんで分かんねぇんだよ!」
あ「私だって分からない!どうして、こんな見知らずの人を守ろうとするの!?庇ってくれるの!?……ここから出るために利用してくれたって構わないのに!」
なのに……なんで……
あ「そんなにっ…そんなに優しいんですかっ……!」
最初は疑われて凄く不安で嫌だった。だけど、それは自分の仲間を守る為だと分かり、諦めた。仲間を思う優しさに、純粋に凄いって温かいなって思った
それを…私に向けているのを知った時、嬉しかった反面……怖かった
何故怖いのかは分からなかった。ただ、意味が分からなかった
けど、やっと分かった
あ「皆さんがっ…とても優しい方だって分かってます。だけど…それに甘えた私が、皆さんの誰かを傷つけてしまいそうでっ…怖いんです!」
気づけば、目からはポロポロと涙が零れていた
火「っ!……はぁ。お前、本当はバカなんじゃねーの」
あ「私はっ…」
伸びてきた手に思わず目を瞑るが、その手は私の頭を撫でていた
火「別に、甘えてもいいんだよ。誰も知っている人がいない、頼れるヤツがいない中で、オメーはよく頑張ったよ」
青「コイツが怒ったのは、Aを心配してたから。言っとくけど、火神だけじゃなく…俺も……ここにいる皆もだ」
桜「そうです。皆さん、月下さんの心が強いことも、それに反してそれを支えるものが弱いことも、知っていますよ」
氷「まだ君が、何かを隠していることも知ってるさ。けど、それはAちゃんにとって大切な事なんだろう?ちゃんと、分かってるから…」
皆の目が優しくて、皆の声が優しくて、皆の想いが温かくて…
あ「うぅっ……ご、め…なさい…!ごめ、なさっ……」
火「おう」
青「ったく、泣きすぎだっての」
あ「だって〜……」
もう…何も怖くないよ
氷「あ…放送室の電源onだよ」
「「「「え」」」」
氷「下にいる人たちに全部丸聞こえみたいだね」
なんと……
あ「じゃあ!美味しいご飯が出来たことも伝わっていますね!」
青「そっちじゃねーよ!」
あ「え」
そっちもどっちもあるのか…?
あ「火神さん!もっと作りましょう!お腹空きました!」
火「しょうがねーな…ほら、材料切ってくれ。カレーなら沢山作れる」
苦笑いをした火神さんは私にエプロンを渡した
747人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
通りすがり - 高尾くんが死んじゃったときはボロボロ泣いちゃいました。 最後はとっても幸せそうで良かったです!! とってもいいお話をありがとうございました! (2019年10月11日 1時) (レス) id: b376688aed (このIDを非表示/違反報告)
咲 - なっ泣けたこんなに泣いたの生まれて25年初めてです! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 86518e5421 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - すいません、91話、【秀徳】が【秀得】になってましたよ。 (2016年9月10日 5時) (レス) id: aa89b6be9e (このIDを非表示/違反報告)
碧覇(プロフ) - とても、面白く、感動的でした! 今後の赤司さんと夢主ちゃんの話が、みたいです!(ただのリクエストですが)これからも応援しています。頑張って下さい!楽しみにしております! (2016年6月28日 20時) (レス) id: 6a9e057f32 (このIDを非表示/違反報告)
乱花(プロフ) - 凄く面白かったです!赤司様大好きなのでよかったです!沢山ある展開にハラハラしながら何回も読み返しちゃいます(笑)別の作品も頑張ってください! (2016年6月25日 5時) (レス) id: accd4d12ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:悠りん | 作成日時:2016年2月20日 22時