【黒バス】手のひらサイズの守り神【赤司征十郎】 (ページ39)

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／３７話「おばあちゃんの名前」ページ39

『何故、飛ばされたのかのぉ……』

あ「珍しい……こ、と……なんですか？」

『あぁ。……ん？なるほどな。君は、吹渦(ﾌｸｶ)の孫か？』

あ「おばぁ……ちゃん？」

『……そうであったか』

悲しい目をして、私を見下ろした

『小娘、よく聞きなさい。世界は広い。だが、すぐ近くにあるものを大切にしなさい。広く見るのはいいことだが、周りに気を取られては近くのものを見落とす』

あ「……どういう意味……で、すか？」

『そのうち分かる。さぁ、ついたぞ』

下を見れば、あのお城が見えてきた

トルドナゴラが吠えると、お城の前が変形してその上に降り立った

そして、わらわらと周りに守神たちが集まってきた

『おぉ、久しぶりだ。…っと、それどころではなかったのぉ。……赤司征十郎は居るか』

赤「はいっ」

『お前はいい主人……いや、友達に出会えたな。大切にしなさい…何があっても……さてと、ワシもそろそろ行くか……』

私を征に渡すと、バサァッと飛び立っていった

兎「赤司様っ、早く医務室に！」

赤「分かってる」

医務室に着くと、ベッドに寝かされ、何故か征と２人だけになった

あ「せ、い……？」

赤「……生気を大分吸い取られたようだな……すまない、助けてやれなくて」

私の頬を撫でながら謝った

何かを言おうと口を開けるが、そんな気力も無くなってきている

赤「俺のを分ける。少し、我慢してくれ……」

チュッ

あ「んっ……ふぅっ……ぁ……」

ヌルッと征の舌が入ってくる

赤「ふっ……んぅ……」

それと同時に、暖かい何かも入ってきて身体が徐々に軽くなってきた

赤「んっ……はぁっ……もう、大丈夫か？」

あ「はぁっ……はぁっ……だ、い丈夫……/////」

生気を分けるとはいえ、征とキスしてしまったことが恥ずかしくて、暫くは頬の赤みがとれなかった

あ「征、ありがと」

赤「気にするな……怖かっただろう？」

あ「へへ、物凄く怖かった;」

もう二度と行きたくないよ;

あ「でもね、トルドナゴラ王が来てくれたし……でも……なんかやっぱり、征が１番安心するんだよね。征が見えたとき、ホッとしたんだ」

「なんなんだろうね？」と言いながら笑ったら、征は顔を赤くしてフイッとそっぽを向いた

あ「…？征？」

顔を覗き込むと、頭をワシャワシャと撫でられて「寝てろ」と言い、部屋から出て行った