第六夜 ページ6
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土曜日の夜、また賑やかな声が聞こえる。
きっと松野様だ。
松野様たちが来た時は、店中の雰囲気が明るくなったように感じる。
私と同じ下働きの子の中には、役者であるカラ松様に憧れる者もいるようだ。
注文された甘味を持って松野様たちの部屋に入る。
トド「わぁ、ありがとう！
こっちのぜんざいが僕ので……あんみつは他の兄さんの！」
そう言って屈託の無い笑みを見せるトド松様。
その隣で、十四松様が少し顔を赤くして、小百合さんと喋っている。
……お客様の前で化粧をしていない小百合さんは、初めて見た。
長男のおそ松様は、トト子さんの婚約者。
この時代で、くっつきあい だと言うのだから、
余程愛し合っていたんだろうな。
そこで、ふと気づき、トト子さんに声をかける。
貴「あの……今日は、一松様はいらっしゃってないのですか？」
そう、いつもの紫苑色が無かったのだ。
でも、店に入ってきた時にはいたような……
トト「ああ……一松くんね、お酒弱くて。
たまに気分が悪くなって、ひとりで隣の部屋に行くことがあるの。」
お「あ、えーっと、Aちゃん？だっけ？
そのあんみつ、一松のだ！
悪いけど、隣の部屋に持ってってもらえる？」
貴「はい、ありがとうございます」
お盆を持ち直して、隣の部屋に入る。
貴「失礼します
一松様、ご注文のあんみつをお持ちしました。」
窓辺、夏の明るい月の下、
つっ伏すようにしていた一松様の肩がビクッと跳ねた。
私に背中を向けていて、顔は見えない。
一「ああ……どーも。
適当に置いといて。」
帰ってきたのが意外にも綺麗な声で、少し驚いた。
そう言えば、まともに声を聞いたのは初めてかも知れない。
貴「……体調は、いかがですか？」
一「……別に、普通」
貴「そう、ですか
ごゆっくりどうぞ。」
人見知りなのかなぁ？
そう思って麸を閉めようとしたとき。
一「ありがとね。」
そう言って、一松様が振り返った。
暗くてよく見えなかったけど、
私を見た瞬間に
驚いた猫の様に、目を大きく見開いた
……ような気がした。
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紗矢@ミルクタピオカ(プロフ) - すっっごい面白いです！ こんな才能欲しいなぁ...w 更新楽しみにしてるので頑張ってください！ (2016年6月23日 19時) (
レス) id: f9c5cc8438 (このIDを非表示/違反報告)
夢月詞(プロフ) - むにむにさん» ありがとうございますぅっ！！(≧∇≦*)そんなふうに言って頂けるとはっ！更新頑張ります！！ (2016年2月23日 6時) (レス) id: dd23b6a49d (このIDを非表示/違反報告)
むにむに - っあ、友達におすすめしてきます////(ﾉ∀`) (2016年2月22日 21時) (レス) id: 5fae599148 (このIDを非表示/違反報告)
むにむに - 夢月詞さん» っほうぅ。← めっちゃおもろいですはい(ﾉ∀`)更新頑張ってください毎回楽しみにしてます≡└( 'o')┘ (2016年2月22日 21時) (レス) id: 5fae599148 (このIDを非表示/違反報告)
夢月詞(プロフ) - なめまよさん» 更新遅れてすみません…ありがとうございます！頑張ります。 (2016年2月19日 13時) (レス) id: dd23b6a49d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢月詞 | 作成日時：2016年2月9日 19時
