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指輪のプレゼントの意味って ページ31

「やぁやぁ☆これはこれは偶然ですね!Aさん?」

彼はそう言いながらずんずんと私との距離を詰めてくる。
じりじり〜じゃなくて、普通に。でも少し早いかも。

『あ、はい、どうも』

「いやぁ、自分、まさかAさんの下校中に遭遇してしまうとは…!なんて自分は幸せ者なのでしょうか☆ …これはもう運命なんじゃないですか」

前半はいつも通りのあの胡散臭いような喋り方ではあったが、最後の言葉が結構ガチっぽい。やっぱり怖いよ、お前。

「これ本当に偶然なのかな……」

『勿論!心配せずとも偶然に決まってますよ☆ 自分としては運命の……』

ついつい口に出してしまったようだ。いや、もしかしたら意図的だったのかもしれない。少しボソボソと聞こえるぐらいの大きさではあったが、彼はその何倍も大きい声で返した。聞こえてたんだな。迂闊なこと間違って、たとえ小さい声でも言えないな。
またなにか言っていたようだが大体言いたいことは分かったので、聞かなかったことにしておいた。

『ところで、偶然に会ったなら特に用はないですよね。帰っていいですか?』

「まぁまぁそう言わずに。折角お会いできたのですから、どこかでお話でもしましょう☆」

うわ絶対嫌だ。
早速この思いが脳に浮かんだが今回は声に出ることはなかったし、出そうとは思わなかった。
手首締め事件覚えてるからな。未遂事件の方も。あれしばらく痣消えなくて大変だった。

「ああ、そうでした!Aさんにプレゼントがあるのですが……」

『え、茨も?』

「…すみません、"も"とは」

『ただ間違えただけなのでお気になさらず……』

「……そうですか!安心しました☆」

邪悪な雰囲気感じたぞさっきの。血の気が引いていく感じがした。
絶対この茨納得してない。間が開いてる。でも、前みたいに逆上してこなかっただけマシか……
間違えたというのは本当だから。も、というのは事実だけど。

「この指輪を貴女に差し上げます。どうぞ受け取ってください」

『ゆ、指輪?え、あ、ちょっと!』

私が困惑している間に、茨は指輪を私の左手の薬指にはめ込んだ。
左手の薬指なんて、プロポーズみたいじゃないか…!
そう考えると不覚にも顔が真っ赤になってドキドキしていると、茨が口を開いた。

「自分からのプレゼントです。
…絶対肌身離さず持っておいてくださいね」

『いや、指輪って……私たち付き合ってないですよね??』

付き合ってないのに指輪。分かってたけど相当重い。

一難去ってまた一難→←ぬいぐるみ



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アテネ - himeruさんを出してくれてありがとうございます (9月26日 7時) (レス) @page37 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも作品見させてもらってます!リクエストなんですが、良かったら逆先夏目くんを出して欲しいです!更新頑張ってください! (8月30日 21時) (レス) id: 69411785f6 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー - めちゃくちゃ好きなお話です!リクエストなんですがこはくくんと一彩くんを出して欲しいです! (8月30日 19時) (レス) id: f530bd8429 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - アテネさん» コメントありがとうございます!了解しました〜!少々お待ちを…! (8月29日 17時) (レス) id: 1b249669ed (このIDを非表示/違反報告)
アテネ - himeruさんを出してください (8月28日 16時) (レス) @page10 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星空 | 作成日時:2022年2月5日 9時

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