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ぐちゃっ、とあまり気持ちの良くない音がして、呪霊から液体が噴き出してぼたぼたと滴った。
ｯｸﾞｳｳｳｴｴｱ、と呪霊が悶えるように呻く。
よく見ると目玉の片方がペインに噛み潰されていた。
呪霊は痛がるようにじたばた暴れ始め、噛み付いて離さないペインを引き剥がそうと必死だ。
体格的には呪霊の方が一回り大きいが、力の差で言うとペインの方が上なのだろうか。
抵抗されてもペインは動かない。
それどころか、何度も同じところに繰り返し噛み付いて、その傷を深くさせていく。
ペインの攻撃に耐えかねた呪霊は、ついにペインを攻撃すべくその手を空ける為、恵を投げ捨てた。
「恵！！」
宙を舞った恵を受け止めようと刀を置いて走る。
だが流石に降ってきた体格差のある男の子をしっかり受け止められるはずなど無く。
思い切り尻もちをついた。
けどまあ、恵が頭を打ったりしなかったからセーフだ。
クッション代わりにはなれた。
「…ッ、ペイン！私が恵を隠すまで、その呪霊の相手お願い！」
ペインは呪霊から口を離して、“ああ”と頷いた。
こんなにもペインと意思疎通が取れるなんて初めてだ。
けどそれにいちいち驚いたり感動したりする暇もない。
ペインが呪霊の気を引いてる間に、恵をできるだけ安全な場所に運びたい。
おそらく例の呪霊の呪いの被害に遭った人達と同じように眠らされてしまっているのだろう。
それにしても、うーん。意識のない人間って重たいな。
しかも鍛えられた体の持ち主。言うまでもなく持ち上げられることは不可能。
両脇の下に後ろから腕を回し、胸のところで組むようにして廊下を引き摺っていく。
目立った怪我は無いが、呪霊に握りつぶされかけて骨が折れてるかもしれない。
それなのにこんな運び方をして、痛みで目を覚ます訳でもない。
絶えず聞こえる呪霊の叫び声にも煽られ、ますます不安になる。
恵はまるで、おとぎ話の呪いをかけられた安らかなふかい眠りに落ちたお姫様のようだ。
もし恵が目を覚ました時に逃げるか助けを呼ぶか、とりあえず何かしらのアクションが取りやすいようにと階段の近くに寝かせる。
無事でいてね、と祈るように見つめて、その場を離れた。
途中で先程投げ捨てた赤色の水彩絵の具と刀を拾い上げ、
「……ペイン、おまたせ」
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reia(プロフ) - 加糖雪さん» ありがとうございます！(*^^*)もちろん、無断転載や改変などはしません! (2022年3月2日 17時) (
レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - reiaさん» 保存のみでしたらしていただいて良いですよ。画像の複製、改変、転載(複製や改変したものを含む)等は禁止しておりますのでご注意ください。 (2022年3月2日 17時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - souさん» souさんコメントありがとうございます！今後も番外編に挿絵描いてもらう予定なのでお楽しみに〜！ (2022年3月2日 17時) (レス) @page32 id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
reia(プロフ) - 加糖雪さん» 挿絵の保存って大丈夫ですか？ (2022年3月2日 16時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - reiaさん» reiaさんコメントありがとうございます！挿絵はこれからも番外編にちょこちょこ入れる予定なのでお楽しみに…！ (2022年3月2日 14時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星藍 海 | 作成日時：2022年2月11日 2時
