第7輪 ページ8
『その、確実に変われる。っていう話、本当ですか?』
顔を上げて聞いた。
太宰さんと社長は目を見開いた。
きっと、私が覚悟を決めたような目をしたからだろう。
「うむ。君なら変われる。」
「うん。Aちゃんなら絶対に。」
そこまで言われたら……
『やるしかないですね』
そっと微笑んだ。
本当かい!?と太宰さんの顔からパァーッと効果音が出そうな表情が読み取れた。
「それで、スカウトはしたが一応入社試験を受けてもらう。申し遅れたが、社長の福沢諭吉だ。」
『はい。私、必要とされたこと無かったので…今なら頑張れる気がします』
入社試験…。一体どういうのだろうか…。
「あ、敦くん!ちょうどいいところに!ちょっと来てくれるかい?」
太宰さんが敦くんと呼んだ人がこちらに向かってきた。
「なんですか?太宰さん」
太宰さんは敦くんという人に何かを話している。
『福沢社長。私、試験受かります!絶対に!』
ここで働いて、絶対に変わってみせる。
見返せるように。
そして、
母と父が報われるように。
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作者名:ゆきれあ | 作成日時:2017年2月23日 22時