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file:4 隠し場所 ページ4

『ーーーあれ』

ふと松野カラ松の起こした惨殺事件の記事を調べたら、ある共通点があることに気付いた。





『こんにちは、カラ松さん』
「また来てくれて嬉しいぜ先生」

ニコニコと笑う彼を前に、私は静かに座った。

「昨夜は雷が鳴っていたな」
『ええ本当に。かなり大きくてなかなか眠れませんでしたよ』
「はは、寝不足には気をつけるんだぜ」

そんなたわいない会話をし、わたしはあの事を尋ねてみた。


『あの、カラ松さん』
「んー?」
『これを、見て欲しくて』


パサ、と彼の前に新聞から切り取った大量の記事を見せる。

全て、この松野カラ松という殺人鬼が起こした異常殺人の記事だ。

「.....」
『すみません、突然このようなものを。ですが、ちょっと確認したくて』
「ああ、構わないさ」

『...これらの記事は、貴方が室内で犯した殺人のものです。

私は不思議に思ったんです。どうして、






遺体をベッドの上に、それも花を添えていたんですか?なぜ、隠そうとしなかったんです??』




私の言葉に、カラ松はきょとんとした。



「...そんなの、






俺だったら死ぬならベッドの上がいいからなぁ」


『....!!』


「ああそうだ、ちなみに俺は《それ》をベッドへ寝かせる際に、部屋も片付けてやるんだ。







《作品》の部屋も綺麗に片付け、美しい花で色付けるーーーー当たり前だろ?」


ぞわり。


『...そう、ですか』
「そうさ」


けろり、とした顔でカラ松は言った。





『...ーーーッッ』

ふと記事の方を見たとき、



カラ松の起こした事件は、





殆どが夜で、しかも



雷が鳴っている事に気付いた。





私はおそるおそる彼を見る。


カラ松は、笑って言った。





「雷で眠れなかったそうだから、

ベッドの上で安らかに《眠れて》良かったじゃないか?」



ーーーーーーー
実際の話で、とある作家が取材でルーマニアの殺人犯に尋ねたそうです。
「貴方なら死体を隠すとしたらどこへ隠す?」
殺人犯はすぐに「ベッドの上」と言いました。
作家は何故すぐに見つかりそうなベッドを選ぶんだと聞き返したところ、
殺人犯は不思議そうに言いました。

「俺だったら、死ぬときはベッドの上がいいね」

file:5 動物→←file:3 彼なりの優しさ



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晴佳(プロフ) - サイコパスなカラ松大好きなので更新待ってます!!!! (2019年9月29日 12時) (レス) id: 7c4023ab1d (このIDを非表示/違反報告)
- こういうカラ松も好き (2019年7月23日 11時) (携帯から) (レス) id: d7f028195c (このIDを非表示/違反報告)
雪麻呂(プロフ) - イヴさん» わぁぁあありがとうございます!久しぶりに更新しました..ネタが浮かび次第どんどん更新します!応援ありがとうございます!! (2019年3月31日 10時) (レス) id: 0884fb0e0f (このIDを非表示/違反報告)
イヴ - こ、こ、更新されてる!?!?この作品大好きでずっと待ってました!!!ありがとうございます!!!これからもずっと応援してます!!!ほんとにほんとに大好きです!!!! (2019年3月30日 16時) (レス) id: d343ad7b32 (このIDを非表示/違反報告)
麗音 - カラ松と言うことが同じなんだが サイコパスなのかな……? (2018年9月8日 13時) (レス) id: b0321fd403 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪麻呂 | 作成日時:2016年12月2日 23時

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