第三十七話 ページ40
「か…勾引かし…だと…ッ！？」
「ええ、この文に書いてありますよ。矢文として屯所の裏手に刺さっていました。」
僕の目の前の土方さんは、文を広げ両手で顔の前に広げわなわなと震えている。
「こ、これが本当なら…一大事じゃないか！」
隣に座る近藤さんも真っ青な顔をして、見たとおり動揺していた。
「…近藤さん。」
「行くしか、ないだろうな…。」
「寅の刻なんて、もうすぐですよ。」
三人は目と目をあわせ頷いた。
「それじゃあ、僕はみんなに呼びかけましょうか。」
「いや、あとで俺と近藤さんが広間に呼び出して説明する。総司、お前は…」
そこまで言うと、土方さんは言葉を濁らせた。
「……お前は、絶対に
「……え…。」
僕が「なんですか急に」という言葉を発する前に、土方さんが再び口を開いた。
「お前が…負けないために、てめぇの侍の血を今まで以上に、いや、…限界まで滾らせろ。
強い意志と、想いを持て。ここの誰よりも有利になれる準備時間をお前に与える。
これは副長命令だ。―――――― 絶対に、“
土方さんは、あの池田屋の日のように、あの日以上に真剣なまなざしで、僕を見た。
そんなに馬鹿真剣にならなくてもいいのに、なんてくすりと笑って、無性に何かを言い返したくなったから。僕はこう言い返してやった。
「――――― 言われなくてもそうしますよ。当然でしょう？」
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 276人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千代＠安定くん愛してる(プロフ) - Knightsの一鶴さん» 占いツクールに「夢主なしはダメ」なんて決まりあったんですか？きいたことないけど… (2017年8月15日 21時) (
レス) id: 8c6514bcbc (このIDを非表示/違反報告)
Knightsの一鶴(プロフ) - 夢主いないなら占いツクールに出すな。pixiv行け (2017年7月21日 22時) (レス) id: ebefdf627c (このIDを非表示/違反報告)
千代＠安定くん愛してる(プロフ) - 楓花さん» ありがとうございます！忙しくて更新が遅くなってしまって本当にすみません！こんな素人の作品にコメントありがとうございます！ (2017年7月9日 22時) (レス) id: 8c6514bcbc (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - 更新を待っていました、これからも頑張ってください (2017年6月19日 21時) (レス) id: fbbb4f8b94 (このIDを非表示/違反報告)
ほたか@ヨハネと堕天したい(プロフ) - 帰蝶さん» 返信遅くなってすみません！！また今日から更新再開するので、がんばります！！ありがとうございました！！＾〇＾ (2017年3月18日 22時) (レス) id: 8c6514bcbc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：果汁入りラムネミックス | 作者ホームページ：
作成日時：2016年5月11日 21時
