第八十五話 ページ42
土「斎藤、少し頼みたい仕事があるんだが・・・」
斎「なんでしょう。」
土「少し厄介な仕事でな。まぁ、そこまで時間はかからないと思うが。」
斎「わかりました。それで内容は？」
土「池田屋の事件で、捕まえ損ねた奴が３人いただろ？そいつらと関係のある者がこの辺にいるそうだ。そいつを捕まえてきてほしいんだが。」
斎「場所さえわかればすぐに向かいます。」
土「あぁ、頼んだ。」
斎「御意。」
Aがいなくなってから、屯所の中はいきなり忙しくなった
普通、隊士が一人抜けたぐらいではそこまで忙しくないのだが、暗殺の技術があるAは特別だった
ごく稀にだが、新選組からの依頼を受けていた
もちろん本人は乗り気ではなかったが、兄である一が言い聞かせ渋々引き受けるという形だった
他にも色々と受け持っており、いきなり穴のあいたAの仕事を埋めるのに大忙しだった
土方に関しては、目の下のクマが濃くなり、余計目つきが悪くなっている
斎藤は、そんな土方を気遣って、妹の仕事をちょくちょく引き受けていた
今夜も、仕事で池田屋付近を見回ることになった
ザッ――
斎「・・・特に異常なしか。」
京の街は相変わらずの静けさで、昼間とは違って道には誰の気配もない
すぐに犯人が捕まるわけでもなく気長に待つ他ないと判断した斎藤は、屯所への道を戻ろうとした
？「あのー、新選組の人ですよね？」
スッ
さっきまで気配のなかった背後から声に警戒し、刀を構える
斎「そうだ、と言ったら？」
？「殺すまでですよ。」
ザシュッ
相手が斎藤の背中に刀を突き立てた
斎「なっ！？」
一瞬のことで、目が追いつかない
相手からの攻撃は絶え間なく続いた
キィン
やっと捕まえた相手の刀を弾く
？「やっぱり。貴方、Aのお兄さんでしょ？」
斎「・・・ッ。」
これ以上血を流すのはまずい
？「なにも喋りませんねぇ。まぁいいですけど。それじゃ、今日はこのへんで。」
斎「なっ、おい待て！」
１０分もしないうちに、相手は引き下がっていった
ジンジンと痛む手のひらを見つめながら、咄嗟にAの事が頭をよぎった
斎「・・・クソッ。」
急いで屯所へ戻った
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百目鬼(プロフ) - ありがとうございます！なるべく早く更新できるように頑張ります。 (2015年1月1日 18時) (
レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
柚子sherbet(プロフ) - 続編おめでとう御座います！無理はしない程度に、ぼちぼち更新も頑張ってください！ (2014年12月30日 23時) (レス) id: 5ee1e287b2 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 凪さん» あざっす！ これからどんどん主人公ちゃんを追い詰めていきますよ(ΦωΦ)ﾌﾌﾌ… (2014年10月7日 22時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - ほおあああああ!!!続きすっごく気になります!!!更新頑張って下さい楽しみにしてます！！ (2014年10月7日 0時) (レス) id: f1c1fe3bdd (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - み♪さん» ありがとうございます！頑張ります(｀・ω・´) (2014年9月14日 22時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雷々 | 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2014年7月22日 22時
