第三十二話 ページ33
千「すみません、余計なことしました。」
雪村サンが震えてる。
土「お前が謝ることじゃねぇだろ。」
千「す、すみません。」
もはや、何に対しての「すみません」なのかすらわからない。
俺って、そんなに怖い顔してる?
確かに、はーちゃんは年中仏頂面だから怖いけど、俺は違うでしょ。
貴「雪村サン、俺怖い?」
千「え!?いや、そうじゃないんです!ただ・・・」
貴「ただ?」
千「同じ女の子なので仲良くしたいんです。けど、Aさん一人の方が好きなのかなと思って、どうすればいいのかわからなくて、その・・・」
・・・か、可愛い。
そうか、恥ずかしがり屋なだけだったのか。
このぐらい控えめな子だったら、俺も仲良くできるかもしれない。
土「そうか?斎藤と似て犬みてぇな奴じゃねぇか。」
副長が、不思議そうに首をかしげる。
貴「はーちゃんに似て、ですか・・・。」
土「あぁ、犬みてぇになついてくるし、忠実だし、めんどくさがりだけどな。」
まぁ、確かに強い人と上の人は好きだけど・・・。
なんでだろう、そこまで嬉しくない。
貴「・・・とにかく、一人が好きとかそんなんではないので、その、話しかけてくれても全然大丈夫です。はい。」
その途端、雪村サンの顔が明るくなる。
千「い、いいんですか?」
貴「えっと、はい。大丈夫です。多分。」
千「では、改めて宜しくお願いしますね!Aちゃん!」
貴「よ、宜しくお願いします。千鶴さん・・・?」
千「はい!」
さっきのあの控えめさはどこへやら、本性が出た。
多分、顔がすごいことになってるだろう。
女性とここまで話したのは初めてだ。
緊張を通り越して、脱力感しか残っていない。
貴「・・・寝てきます。」
変な体力使った気がする。
寝ないと持たないな。
俺が、自分の部屋へ戻ろうと一歩踏み出したのとほぼ同時に土方さんの口が開いた。
土「あ、言い忘れてたが平助が呼んでたぞ。」
貴「・・・イッテキマス。」
あの時、おとなしく水浴びしてればよかったな。
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百目鬼(プロフ) - 沓名さん» ありがとう! (2014年7月22日 22時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
沓名(プロフ) - 分かりやすくまとめてくれてありがと! 更新がゆっくりでも待ってるから大丈夫だよ(^^)/ 頑張ってね♪ (2014年6月9日 0時) (レス) id: 8dd220fc52 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 月夜桜さん» ありがとう☆ 学校に包帯巻いてドヤ顔で登校してきた君に言われるとは光栄だよ☆ (2014年6月8日 21時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 玲音さん» wwwだしょ? 頑張るっす(`・ω・´) (2014年6月8日 21時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜(プロフ) - 人のこと言えない中ニっぷりだね!(^ω^) (2014年6月8日 20時) (レス) id: be8b5973b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雷々 | 作者ホームページ:http://nekomoti
作成日時:2014年4月23日 0時