第二十話 ページ21
男「なんでこんなところに新選組がいんだよ！」
男は悔しそうな顔をしてその場から逃げていった。
コツン
男がいなくなってから、頭を軽く殴られた。
左「ったく、何してんだお前は。」
貴「原田さん。」
後ろには、呆れ顔をした原田さんが立っていた。
左「あんなのに真面目に相手してどうすんだ。」
貴「最初から逃げるつもりでした。」
俺は咄嗟に目をそらした。
左「嘘言ってんじゃねぇよ。お前、意外と負けず嫌いか？」
彼は、俺の頬を大きな手で包み込んだ。
左「痛かったろ？帰ったらすぐ冷やしな。」
貴「・・・怒らないんですか？」
そう聞くと、彼は不思議そうな顔をした。
左「悪いことしてない奴になんで怒るんだよ。変な奴だな。」
あぁ、そうか。
この人は優しい人なんだ。
右腕のことを話した時に見せたあの辛そうな目も、同情ではなかったのか。
年上の兄がいたらこんな感じなんだろう。
少しだけ想像してしまった。
貴「助けてくれてありがとうございました。」
俺は、素直に頭を下げた。
だが、彼はなんだか納得のいかないような顔をしていた。
何か気に障るようなことを言ってしまったのだろうか？
貴「あの、原田さん？」
何を思ったのか、突然俺の頭をクシャッと撫でた。
左「そんなに固くなるなって！左之でいいからよ。仲良くしようぜ。」
そう言われた時、不覚にも泣きそうになってしまった。
つい最近来た俺にここまでしてくれるとは正直思っていなかった。
みんな口には出さないが、多分心のどこかで俺を良くは思っていないのではとずっと思っていたから。
貴「じゃあ、左之さんで。」
左「おう。よろしくな。あ、このあと暇か？ちょっと付き合って貰いてェんだが。」
貴「どこか行くんですか。」
左「皆に団子買っていこうかと思ってな。うまい店があるんだと。」
奇遇だ。
ちょうど局長から買ってきてくれるよう頼まれていたものだった。
貴「分かりました。ここで待っているので早く仕事終わらせて来て下さい。」
左「一緒に行かねぇのか？」
貴「歩くのだるいんで。」
左「釣れねぇな〜。」
左之さんは苦笑いしながら、仕事へ戻っていった。
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百目鬼(プロフ) - 沓名さん» ありがとう！ (2014年7月22日 22時) (
レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
沓名(プロフ) - 分かりやすくまとめてくれてありがと! 更新がゆっくりでも待ってるから大丈夫だよ(^^)/ 頑張ってね♪ (2014年6月9日 0時) (レス) id: 8dd220fc52 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 月夜桜さん» ありがとう☆ 学校に包帯巻いてドヤ顔で登校してきた君に言われるとは光栄だよ☆ (2014年6月8日 21時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
百目鬼(プロフ) - 玲音さん» wwwだしょ？ 頑張るっす(｀・ω・´) (2014年6月8日 21時) (レス) id: ba2c7dd8f3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜(プロフ) - 人のこと言えない中ニっぷりだね！(^ω^) (2014年6月8日 20時) (レス) id: be8b5973b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雷々 | 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2014年4月23日 0時
