* 岩泉 一 ページ9
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『はじめ、わたしもうしぬかもしれない…』
「風邪くれーでしんでたら とっくの昔に人類滅亡してるっつの。馬鹿言ってねーで早く寝ろ」
『うっ、はじめがつめたい…つらい…』
数年ぶりに風邪を引いた。
昨日宮城では初めて雪が降り、テンションが上がった私はつい薄着で外に出て そのまま雪遊びをしてしまい、今日の朝起きると 体温は38℃を越えていた。
我ながらこんな理由で風邪引くなんて情けなくて涙が出ちゃう、ぐすん。
マスクをつけて冷えピタを貼られ、肩まで布団を掛けられるが正直体が熱くてしんどすぎる。かと言って布団を脱いだら寒いから厄介だ。
『はじめ、アイスたべたい』
「は?余計体冷えんだろが」
『あつくてしんじゃう』
「安心しろ、お前はそんなことじゃしなねえから」
『それどういう意味?』
全く取り合ってくれないはじめに向かって ぶーたれていると、ベッドの端に座っていた彼は私にぐっと顔を近づけた。
え、え、え、まって。
顔が良すぎる、なに、もしかして今から私キスされる!?
なんて淡い期待を抱いて目を瞑ると、おでこの冷えピタがべりっと剥がされてビシッと痛みが走る。
『いった!!病人に向かってデコピンはないじゃん!!』
「馬鹿野郎、何目瞑ってんだボゲ」
『はじめが変なことするからじゃんってつめた!』
叩きつけられるように新しい冷えピタを貼られ、デコピンの痛みは少しずつ和らいでいく。
おでこを擦りながら けち、と聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟くと、再びドアップのはじめのお顔がすぐそこに。
マスク越しに柔らかいものが唇に押し当てられる。
『…っへ、ちょ、はじめっ』
「るせ、黙ってろ」
『〜っ!はじめすきいい』
「うるせえっつの!」
はじめのお腹の辺りに抱きつくと 一瞬で剥がされてベッドに戻される。
はじめは私の頭に手を置くと
「…すぐアイス買ってくっから、待ってろ」
少し赤みがさした頬を隠しながらそう言って、部屋を出ていった。
『…はじめすきだ〜っ…』
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( あの野郎 変なことしやがって )
( 治ったらただじゃおかねぇぞ )
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しもこ - ごめんなさい書くところ間違えました (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
しもこ - 可能なら角名くんお願いします!好きです (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
ところねん - あああ北さんやばいようううう (2020年5月16日 2時) (レス) id: 60873799bf (このIDを非表示/違反報告)
。 - もし可能でしたら、照島くんお待ちしてます... (2020年2月16日 13時) (レス) id: 677789c7e1 (このIDを非表示/違反報告)
ジンベエザメ - いやー青春だねぇ…甘酸っぱ リクエストで古森くんできますかね?井闥山の (2020年2月16日 13時) (レス) id: b58d786d51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月埜 | 作成日時:2019年10月18日 21時