* 及川 徹 ページ7
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「及川徹的三大冬の楽しみ」というものがあるらしく。
1. 女子のマフラー
2. 女子の黒タイツ
3. 女子の萌え袖
…いや、全部女子関係やないか、と。
まあそんなわけで、及川含め男子がそわそわし始める12月初め。
「もう!Aったらなんでそんな一人だけ秋みたいな格好してるのさ!」
『…いや、私寒いの強いんだよね』
かくいう私は他の女子よりも健康的らしく、吹雪の日以外はマフラーもタイツも身に付けない。
セーターは着てるけど萌え袖なんて以ての外で 風紀委員を務める私は 萌え袖を取り締まる側である。
制服はきちんと着るべき!セーターの袖がブレザーから出たことなんて一回もないのだ。
「Aはいつでも規律正しいもんね!?好き!!」
『それはどうも』
女子の萌え袖なんてモテモテの及川は嫌という程見飽きているだろうに、何故か私に萌え袖しろと強要し続ける。何が悲しくて自分でセーターの袖を伸ばさなきゃいけないんだ。
『萌え袖の何がいいのさ』
「え?かわいーじゃん、女の子らしくて」
『女子らしくなくて悪かったね』
隣でぶーぶー文句を垂れ流す及川。
ふとその顔が真剣になったと思えば。
「好きな子が自分好みの格好してるのってさ、なんかいいじゃん?」
『…はい?』
好きな子、…好きな子?
「…なにさ」
『え、いや今…』
「俺ずーっとアピールしてたのに、Aったら鈍感もいいとこだよ」
いつも馬鹿ばっかり言っていた及川が急に毒づくものだから戸惑ってしまう。
「…で、Aはどうなの」
『……私もすき、です』
熱くなる頬を隠しながらやっとの思いで言葉を絞り出す。ちらりと顔を上げてみれば 口元を抑えて黙り込んでいる及川。
「あーもう、なんでそんなに可愛いかな」
『へ、あ、ちょっと』
正面から及川に抱き締められて、ふわりと爽やかな香りが鼻をくすぐる。
ばくばくと及川の心臓の音が聞こえて それが移ったみたいに私の心臓の音も加速していく。
「…やっぱりAにはマフラーも萌え袖もいらないかな」
『…そうなの?』
「だってたぶん、可愛すぎるし」
『なにそれ』
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( それに、他の男にも見られちゃうから、ね )
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しもこ - ごめんなさい書くところ間違えました (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
しもこ - 可能なら角名くんお願いします!好きです (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
ところねん - あああ北さんやばいようううう (2020年5月16日 2時) (レス) id: 60873799bf (このIDを非表示/違反報告)
。 - もし可能でしたら、照島くんお待ちしてます... (2020年2月16日 13時) (レス) id: 677789c7e1 (このIDを非表示/違反報告)
ジンベエザメ - いやー青春だねぇ…甘酸っぱ リクエストで古森くんできますかね?井闥山の (2020年2月16日 13時) (レス) id: b58d786d51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月埜 | 作成日時:2019年10月18日 21時