episode２ ページ3
「おつかれさまでーす」
毎日のように働いているここも、なんだか今日はいつもよりきらきらしている気がする。
清掃中のスタッフに挨拶をしてから事務室に入る。
すでに今日シフトを入れている人は全員集まっていて、どうやら私がいちばん遅かったらしい。
集合時間の30分前だというのに、みんな優秀だ。
「あ、Aちゃんやほ〜」
同期の中で一番仲いいりんちゃんがここ座りなよ、と自分の隣の席を指してくれた。
私が腰を下ろしたのを確認して、オーナーの隣にいたはじめましての女性が口を開いた。
「はじめまして。ESのあんずです。今回の企画のプロデュースを担当させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
みなさん、本日はお忙しい中、ご協力ありがとうございます。お店も貸切っていただけたようで、ご配慮感謝いたします」
ぺこりと頭を下げるあんずさん。
この人があんずさんか、かわいいなぁなんて思う。
「早速ですが、アイドルがすでに到着しておりますので、彼らも含み、注意事項の確認をしていこうと思います」
どうやらもう来ているらしい。
むり心の準備できてない。
私があと少し遅れていたらアイドルを待たせていたのかもしれないと考えると胃が痛い。
あんずさん本当に連絡くれてありがとう。
「失礼します」
え、まってまって。
聞き覚えのある、というかそのレベルじゃない、なんなら朝も聞いた声。
まさか、と思いドアに視線をやる。
がちゃ、とドアを開けて登場したのは
「─っ！」
朱桜司くん。
そして後を追うように4人も入ってきた。
そう──Knightsだ。
5人の一番後ろには、大好きな、泉くん。
りんちゃんがこそっと耳打ちした。
「Aちゃん、せないず来てんだけど……大丈夫？」
「むりむりなにこれイケメンの過剰摂取でしんじゃう」
小さくてかっすかすの声で私は答える。
現状をうまく呑み込めない。
Knightsが私の職場に来た。
だいすきな泉くんもいる。
ずっと願っていたことではあるけれど、突然それが叶うと混乱してしまう。
ありがとう神様。
もう今世に悔いはありません。
てかこんな狭い事務室でいいのだろうか。
あのKnightsだよ、豚小屋かなんかと勘違いされないか大丈夫か。
余計なことを考えている間にKnigthsも席についていて、あろうことか目の前に──といっても会議用デスクのお向かい──泉くん。
うん、生きててよかった。
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咲愛(プロフ) - ﾂｷさん» コメントありがとうございます！始まった頃から読んでいただけているとは、大変うれしいです！続きは本日中に公開出来たらと思ってますので、ぜひぜひ今後ともよろしくお願いします！ (2023年2月22日 16時) (
レス) id: 8b89f62398 (このIDを非表示/違反報告)
ﾂｷ(プロフ) - この作品が始まった頃から楽しく読ませて頂いてます！毎日更新が楽しみで素敵な作品に出会えたなと思いました！続き楽しみに待ってます！ (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 56454ebf31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲愛 | 作成日時：2023年1月27日 12時
