episode3 ページ4
「はいはーい! まずは自己紹介したい!! みんなはじめましてだし、一緒に仕事するんだから顔と名前くらい一致しときたい!」
きれいなオレンジ髪のレオくんが言った。
あんずさんが確かにそうですね。と肯定したのでどうやら自己紹介タイムが始まるらしい。
これがメイドとアイドルじゃなかったら完全に合コンのノリだ。
いや違うか。
「では私から。Knightsのleader、朱桜司です。よろしくお願いします」
知ってますよもちろん。
ありがとうございますネイティブ発音生で聴けた……。
「じゃ次俺! 月永レオ! よろしく!!」
アイドルに疎いりんちゃんも、レオくんのことは知っていたらしい。
「あの天才作曲家の……!?」って思わず口に出していた。
「そうそうその月永レオ! やっぱ俺ってすごいんだな〜メイドさんからも認知されてた☆」
眩しいくらいにきらきらな笑顔。
今日の朝日より輝いていた。
「朔間凛月……」
非常に眠いのだろう。
今にも消えそうな声で名前を言い、形式的にお辞儀をした凛月くん。
これがリアル朔間凛月。なんかかわいい。
「鳴上嵐です。今日はよろしくね、メイドさん♪」
きれいなウインクをばっちりきめる嵐くん。
同じ人かよってレベルで美しい。眼福。
──ということはいよいよだ。
「瀬名泉です。本日はよろしくお願いします」
とても普通な挨拶だった。
ただし顔面レベルは人類の最高峰。
まあお仕事なんだし、そんなものだろう。
「それではスタッフさんもお願いします」
あんずさんの一言でみんなひとりひとり挨拶していく。
今日シフト入れていたのは確か私含めて5人。
そうやって端の席からいくのでは私がトリになる。
いやだな、と思うがそういえば泉くんもトリだったからお揃いじゃん得した、なんていう気持ちのほうが大きくなった。
「りんです。今回の企画、うちのカフェを選んでいただけてとっても光栄です! 私たちも一緒に盛り上げていけたらいいなと思ってます。よろしくお願いします〜!」
気づけばりんちゃんが終わり、次は私だ。
心なしか泉くんの視線を感じる。
気のせいだと思うけど。
恐縮のあまり泉くんを見ることができなくて確認はできないけれど。
手を伸ばせば届く距離にいる大好きな人が、一瞬でも私のことを見てくれたらいいな、なんて思ってしまう。
「Aです。よ、よろしくおねがいします……!!」
何ひとつ個性のない挨拶になってしまった。
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咲愛(プロフ) - ツキさん» コメントありがとうございます!始まった頃から読んでいただけているとは、大変うれしいです!続きは本日中に公開出来たらと思ってますので、ぜひぜひ今後ともよろしくお願いします! (2023年2月22日 16時) (レス) id: 8b89f62398 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ(プロフ) - この作品が始まった頃から楽しく読ませて頂いてます!毎日更新が楽しみで素敵な作品に出会えたなと思いました!続き楽しみに待ってます! (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 56454ebf31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲愛 | 作成日時:2023年1月27日 12時