私の元カレの三ツ谷くん

第8話● ページ8

Aと一緒に帰ろうと思ったけど、
Aはすでに教室からいなくなっていた。




…なんだよ
もう帰ったのか？



俺も帰ろうと思った時、
急にしのぶに抱きつかれる。



しのぶ「三ツ谷！」




しのぶは中学生からの出会いだ。
しのぶの家庭環境もまあまあ複雑で
父親がいない母子家庭ってこともあって、
同じ境遇に同情して振り払えないところもある。




三ツ谷「なんだよ」

しのぶ「一緒に帰ろ！」



その後、一緒に帰ることに同意したわけではないが、
しのぶはついてきた。



しのぶは楽しそうにずっと話している。

俺は適当に相槌を打って話を聞いていた。




ふとゲームセンターが目に入った。
大通りを挟んだ向かい側にあるゲーセンだ。






…あそこよくAと行ったよなぁ。


イライラしてる時に限って誘ってくんの。
怒ってる顔も可愛かったけど、
それより心配が勝ってたな。



Aは人に頼るのが苦手だから
そういう面も含めて俺がぜってぇ支えるって思ってたけど、


現実はうまくいかねぇなぁ



そんなことを思いながら
ぼうっとゲーセンを眺めていると、
ゲーセンからAがでてきた。




…俺、Aのこと考えすぎて幻覚見えてねぇか？




じっと見ると、紛れもなくそれはAだった。




しかも男に手を引かれて。





三ツ谷「…はあ？」



思わず眉間にシワが寄る。



あれ明らかに嫌がってねぇか？





しのぶ「…ねぇ、三ツ谷。聞いてる？」



しのぶにそう言われ、制服を引っ張られたが、
俺はいまそれどころではない。




三ツ谷「ごめん、俺用事できた」




そう言って俺はしのぶを振り払って
Aの元へ向かった。




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金曜日更新できなくてすいませんでした！
忙しくて疲れすぎていつの間にか寝ていました…！

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