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「 英智さん、退院おめでとうございます!! 」
これ、私からの気持ちです、と小柄な彼女が持つにはなかなか大きい花束を僕へと差し出した
今日はいよいよ退院とのこと
花束の明るく、華やかな色合いが、それを祝福してくれているみたいだった
「 ありがとう。毎日のように来てくれて、君には感謝しているよ 」
「 英智さんとお話したくて私が勝手に訪ねていただけですよ。そんな感謝だなんて... 」
そのような言動をしたら、誰もがきっと期待してしまう
でも彼女がそんなつもりも無くそう言っているのは僕には分かる
退院したら、彼女とは永遠に会えなくなってしまうかもしれない
そんな考えが頭を横切った
だから僕は考えたんだ
「 Aちゃん 」
「 はい、なんでしょうか...? 」
彼女は真っ直ぐな瞳で見つめる
その瞳も好きだよ
「 僕と一緒に夢ノ咲学園に来ないかい...? 」
なんだか、プロポーズしているみたいだった
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作者名:夏目さくら | 作成日時:2017年4月21日 17時