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killing night 89 ページ42

センラは賢い。
u.s.s.sでは群を抜いて賢い。
任務でもいかに円滑に効率よく短時間で終わらせることができるか心得ている。
センラの情報処理能力はプロでも敵うものは少ないだろう。

しかし本来殺し屋としての知識と力を積んだセンラだ。
情報処理よりも殺すという行為の方がもっと強いのだ。

センラが手持ちのナイフを持てばすぐに男の頬に傷がついた。
男はすぐに叫び再び銃を乱射した。

「そんな殺り方じゃ僕には勝てませんよ。」

今なら確実にセンラがこいつを殺せる。
俺だってそう思ったし、うらさんも志麻くんもそう思っただろう。

男は銃口をセンラの方へ向けるとニヤリと口角を上げて笑った。
センラが焦った表情になり後ろを振り向くのは遅く、男が撃った銃弾はセンラの方向にいたAへと直撃した。

『ッ…く…!』

「Aっ!」

倒れるAの元へすぐさま駆け寄るがAの服にはじんわりと血が滲んできていた。

今度こそ、Aが死んでしまうかもしれない。
体の血の気が引いていくのを感じる。
やっと、会えたのにこんな所でこんな終わり方をするなんて嫌だ。
Aが死んでしまうなんて嫌だ。

「センラ、今だけは俺の言うことだけを聞け。」

ジャリ、とうらさんは古い石を一度踏みしめてセンラに言う。

「Aを連れて、船に戻れ。こいつは俺が殺す。だから、必ずAを救え。」

「はい、リーダー。」

センラはAを優しい抱き抱え船へと向かっていった。

俺らは何も手を出さない。
Aの治療は俺たちにできることではないし、それにこの男を殺すことは今はうらさんがすべきことなのだ。

俺らが手を出していい場面じゃない。

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霧雲 - 推しのうらたんと・・・?っっは!体が透けている・・・?・・いい人生だった・・・! (2021年8月8日 23時) (レス) id: 85272682ce (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです! (2018年12月21日 2時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
緑のさくら(プロフ) - 終わってしまったああぁぁ!!!!すっごく楽しく読ませて頂きました!表現力が高くて、透明感がある表し方で、もう何から何まで全部好きでした!!表現を学ぶのにとても勉強になりましたね!wお疲れ様でした! (2018年12月21日 0時) (レス) id: cc75d0bcae (このIDを非表示/違反報告)
うめた。(プロフ) - 相原宙さん» 誤字でした!ご指摘ありがとうございます! (2018年12月8日 1時) (レス) id: 6ac6c419a5 (このIDを非表示/違反報告)
相原宙(プロフ) - 74の大切って言った後なんですけど、「うらたの私への大変」って「うらたの私への大切」ですか? (2018年12月7日 22時) (レス) id: bc22572701 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うめた。 | 作成日時:2018年11月15日 17時

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