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四十頁 ページ6

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その後、出てくる部員全員に、処遇をどうするか問いかけることになった。
その役目を魅鈴君が引き受けてくれたため、僕たちは超特急で着替え、帰宅準備をする。
再び体育館に出て行くと、もう大方多数決は決まっているようだった。

魅鈴「あとは皆さんだけです」

先程までは感情が一切見えなかった声が、少し高ぶっている。

勿論、僕らは退学かそれ以上を望み、女子達には回答権を与えられていない。



魅鈴「…出揃いました」

ノートを差し出す魅鈴君の顔が、心なしか輝いているように見えた。

虹村部長は、そのノートを慎重に受け取ると、さっと目を通す。

虹「………結果発表だ」

虹村部長が、顔を上げた。


虹「お前達には、退学処分が妥当だという結果が出た」


息をのむ音、歯を食いしばる音、頬を綻ばせる音。様々な音が、Aさんに向けられる。

虹「この結果に基づき、この後俺から顧問に打診する。お前達は、」

と虹村部長が睨む。
震え上がる少女達にため息をつき、虹村部長は続けた。

虹「己の成すべきことを成せ。それから、以後この件を蒸し返すなどといったことは無いように。以上解散!」

そう言ったものの、暫く誰も動かなかった。

最初に動いたのは桃井さんで。


桃「ごめんなさい。でもやっぱり、貴方達のこと許せなかった。例えAが許しても、私はきっと許せない」

そうポツリと零して、体育館を去る。
それを追って、青峰君、緑間君と帰路につく。

黄「…俺は、謝らないスから」

悲痛な声で、黄瀬君が退場した。
赤司君が溜め息混じりにそれを追い、紫原君も「じゃーね」と冷たく去った。

鍵当番を引き受けた虹村部長と、Aさんについている二人を除いて、


最後は、僕だった。


静寂が支配する空間で、僕の声だけが響いた。


黒「…Aさんならこんなこと望みません、きっと。
でも、彼女は優しすぎるんです。誰かが、代わりに鬼にならなきゃいけないんです。彼女を護らなきゃいけないんです。
その役が今回は僕達だっただけ、なんです」

彼女の“何時も”ならば、きっと霞さんがその役だっただろう。


黒「………失礼します」

そっと会釈して、少女達に背を向けた。



ここは私学で、退学も許される。
結局僕らの案は通り、少女達は自主退学にされた。
異例中の異例。
それでも、僕らには何も言われなかった。


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aid(プロフ) - 黒子達と夏目が会ってる話が読んでみたいです!!! (2019年1月21日 20時) (レス) id: a0ee256f0a (このIDを非表示/違反報告)
みなと。 - このシリーズ大好きです!続き楽しみです!待ってます!頑張ってください! (2018年1月7日 20時) (レス) id: c2db738c4e (このIDを非表示/違反報告)
MaKoTo(プロフ) - 嬉月さん» ありがとうございます!ワックワクしながらもう暫くお待ちいただけると幸いです(^_^;) (2017年5月10日 19時) (携帯から) (レス) id: 0d2f3e46ea (このIDを非表示/違反報告)
嬉月 - 続き楽しみですー!ワックワクです。更新頑張ってください、応援してます! (2017年5月7日 17時) (レス) id: dd0c26e684 (このIDを非表示/違反報告)
MaKoTo(プロフ) - まっちゃん(なのだよ)さん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2017年4月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 0d2f3e46ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MaKoTo | 作成日時:2016年8月30日 9時

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