5話目「今日のお味噌汁は、いつもより味が濃いかった。」 ページ6
十四松side
僕らの姉さんは、世界で一番優しい人
みんな姉さんのことが大好きだったから、成人しても姉さんと一緒に暮らしていく道を選んだ
…シスコン……って言うのはもちろん自覚済みで
でも姉さんも、それ以上にブラコン。僕らのことが大好きだったと思う。
そんな姉さんが自ら僕達の元を突然離れたわけだから
一松「………おいクソ松。しょうゆ。」
カラ松「ん。」
夜が明けた朝になっても、誰も気分が晴れなかった
昨日、姉さんが家を出て行ってしまった
結局夜になっても帰ってこなかった姉さん
昨日の夜ご飯はさすがに食欲が無く、みんな部屋でおとなしくしていたけど
朝御飯、僕とトド松の間にすっぽりと一人分空いているのを見て余計にまた悲しくなった
おそ松「………仕事行ってくる。」
元気無さそうにおそ松兄さんが家を出た後、他のみんなも仕事をしに出て行った
…と、思ったら
一松「俺今日仕事休んだ。」
一松兄さんだけ残っていた
十四松「な、なんで…?」
僕がそう聞くと
一松「……家事
やる人いないでしょ。」
一松兄さんは悲しそうに答えた
十四松「……そ、そう…だったね…」
……お金を稼ぐのは僕らで、家事はいつも姉さんの仕事だったから
…僕は黙って席を立ち、スーツに着替えた
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作者名:まねみー | 作者ホームページ:
作成日時:2016年11月2日 20時