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そのとき、またAのスマホが鳴った。
「圭太また連絡してきた、鋼のメンタル。さすがお前の元カレ」
「……」
「寄り戻したい？」
「絶対いや」
「ん」
「……」
圭太にはキッパリ諦めてもらおう。
そのほうがお互いのためだ。
「もしもし？」
電話に出たら、向こうで男のすすり泣く気配がして完全に動揺した。
てめえ誰だよ？ってくるの覚悟してたから意外すぎる！
「……えっ！ちょっと、圭太さん？ですよね？」
「はい、そうです、……あの、Aは君の家にいるってこと、ですよね、どちら様か、教えてもらっていいですか？」
鼻を啜ってる。聞こえる吐息の感じとか、ガチ泣きだ。
「あ、櫻井と申します」
「櫻井くんですか、噂はかねがね……」
「あ、そうなんですか？」
「Aからよく聞いてました、いつもAがお世話になってます。って……もう俺が言うの変ですけど」
「ああ、ハハ、いえいえ」
「あの、俺の浮気の件……もうご存知なんですよね」
「はい」
「Aとは高校からの付き合いで……もう居て当たり前のような存在で……」
「……はい」
「何やっても許してくれるから……それに甘えてて、傷つけたと反省してます」
「……」
俺に言われても。
けど、俺に何かを伝えたいんだろう。
「女の子の話をしてもヤキモチも焼いてくれなくなってて、俺は櫻井くんにヤキモチ焼いてもAはバカ？って顔するだけでした」
圭太が少し笑った。
「……」
「どこまでやったらヤキモチ焼いてくれるかなって馬鹿なことして試したこともあった、Aは何でも許すから」
「……はい」
「わざと傷つけたこともたくさん……あいつなんでも溜め込んで自分で勝手に解決しちゃうとこあるから……」
「はい、そうですね、わかります」
「そうですよね、知ってますよね、櫻井くんなら」
圭太が小さく笑って、俺も釣られて少し笑う。
Aが心配そうに俺を見てて、ちょっと悲しい気持ちになった。
わかるよ、Aは何でも許してクールなふりして結局爆発するまで自分の中に溜め込むんだよな。知ってる。
「なんか多分俺のことでご迷惑おかけしたと思います、俺が言うのは絶対おかしいと思いますけど、……Aのことよろしくお願いします」
「いえいえ、こちらこそ、先程は怒鳴って失礼しました」
「あと……勝手なお願いなんですけど……また友人として連絡するのは許してもらえますか？」
おい。流石にそれは無理だろ。
圭太絶対より戻そうとするだろ！
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みい(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます。翔くん視点のお話も、とっても大好きです。他の作品も読ませていただいていますが、そちらも楽しみです！1ファンとして、応援しています。 (2021年8月23日 3時) (
レス) id: d3369a3b66 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - ありがとうございます。 凄く良かった。また 次回作 楽しみにしてます(^ ^) (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 大野さんや にのが、やっとか。て思ったのホントその通り過ぎて。あの日すぐに指輪買いに行ったのも彼女は要らない急がないって言うてもホントは凄く嬉しいはずやし 翔くんもそんな彼女を見るの幸せやったやろなぁー て ニヤニヤして読み終わりました ありがとう。 (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 彼女視点と翔くん視点。Iページづつ 同時に一気に読みました。あちこち2人の行き違いで泣きそうになり 後半切なすぎてもどかし過ぎて やっぱり切なすぎて鼻水垂らしながら読み切りました。何だこの2人 面倒いわ(>_<)やっとかよ(^_^) (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 完結お疲れ様でした。と、櫻井君バージョンありがとうございます。すっごくスッキリしました。まだまだ作品を書いて頂けるようでとても楽しみです(*´∀｀) (2021年3月26日 0時) (レス) id: 96f199fab2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月2日 7時
