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「まちがってる！私がもしもほんとに櫻井さんが好きで、相葉くんと仲良くなったら繋がれるかもーって思ってたらどうするつもりだったの！」
「……翔ちゃんなら仕方ないよ、カッコいいじゃん、頭もいいし」
「……」
……。
沈黙。
ダメだ、この人いい人過ぎる。
よく芸能界に生きていられるよね。
「あれ？ちょっとまって？そんなことより」
相葉くんが首を傾げてシートの間から顔を覗かせる。
「そんなことじゃないですよ、ほんと、イイコの基準おかしいですって」
「いやいや、そんなことだよ、こっちのほうが重大」
「なに？」
「Aちゃんって俺のこと好きだったの？」
「……」
そういや私、言ったな。
私が櫻井さんを好きだと思い込んでた相葉くんにびっくりして思わず。
「……アレは勢いです」
「なーんだ、じゃあ、違うってことか」
って簡単に間違いだったんだね！って納得する相葉くんが、ああもうどうしよう。
「私も確認したいんだけど、じゃあ、相葉くんはももちゃんのこと好きじゃなかったの？」
「そりゃあ、お友達としては大好きだよ！」
「この前、必死に、俺彼女いないからってももちゃんに否定してたじゃない！」
「だって！ももちゃん怒らせたらもうAちゃんに会えなくなるじゃん！」
……え。
何気なくコンビニの方を見たら、同級生だった男が出てきた。
こっちをチラッとみた。
これ帰りに覗かれるパターンだ。
「帰るね！」
「え？」
「とりあえず私車からおりるから相葉くんは逃げて」
「ええ？」
「あの同級生。恐らく車の中覗き込んで、いちゃついてんなよ、バーカとか、おまわりさーんとかふざけてくる、絶対！」
「マジでえー？」
「おりるね！」
「ダーメ！」
相葉くんがエンジンをかけて車を発進させた。
コンビニの駐車場からそのまま出る。
振り返ったら、同級生がこっちをみて逃げられた！みたいな顔をしてる。
「家この辺なんでしょ、ももちゃんから聞いて、とりあえず近所のコンビニでAちゃんに電話しようとしたらコンビニからAちゃん出てきたからびっくりしたよ」
「……わざわざすみません」
相葉くんがちょっと考え込むみたいに黙り込んだ。
「……あのさあ、」
「はい？」
意を決したように、口を開く。
「このまま連れて帰っていい？」
「え、ダメ！」
「どうして？」
「……だって！」
は、っと我に返る。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
