ロッカーから ページ2
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貴女『……………っ…?』
目を覚ましたらなんと何かの箱に閉じ込め
られていました。なーんてフィクションの
ような話があるわけ無い…無いん…だけど。
貴女『ななな………』
『なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁああ!!??』
思わず前の壁を思いっきり突き放すように
押す。なんと其処は扉だったようで。
鍵もかけられていなかったのかいとも
簡単に開いてしまい私はそのまま
バランスを崩して前に転がる。
貴女『いッ………たたたぁ〜〜…』
??「き、キミ大丈夫!?!?」
尻餅をついて腰を擦る私は声のした方を
見上げる。金髪で淡い紫の瞳の可愛い
女の子。その後ろには全身黒づくめの
帽子を被ったいかにも陰キャ(失礼)っぽい
感じの男の子がいた。
貴女『へ、あ、大丈夫だよ〜、心配
かけちゃってゴメンね!!!!』
差し出された手をとって立ち上がると
スカートについたホコリやゴミを払い
改めて二人に向き直る。
貴女『所で一体何が起きてるの?ここは…
教…室……?』
??「それがわからないんだよ。でも
慌てても良いことは無いから………ほら、
混乱してる時こそ冷静にならなきゃ。
ラヴェルの『ソナチネ』とか頭に浮か
べて…ね?」
??「ソナチネ……?」
金髪の女の子がそんな事を言い出し、
私と男の子は首を傾げた。
??「もしかして知らない?ピアノの
曲なんだけど……」
「「「「「おはっくまーー!!」」」」」
女の子の言葉は途中で遮られ、突然
謎のセリフと共にカラフルな熊の
ヌイグルミが飛び出してきた。
どれも同じデザインが元になってる
みたいでよく似てる。赤に黄色に桃に
青に緑……まるで戦隊物のヒーローの
ような組み合わせだ。なんか個性が
すごそう、というのが私の感想。
登場と共にされた紹介によるとモノタロウ
モノキッド、モノスケ、モノファニー、
そしてモノダムとか言うらしい。
??「きゃぁぁあああっ!」
??「クマの…ヌイグルミ?」
??「バケモノだよっ!今度はもっと
驚いて良いんだよっ!?」
この二人、私がいない間に何があった。
モノキッド「うわぁぁあああッ」
モノファニー「今のはモノキッドに言ったんじゃ
無いと思う。」
モノタロウ「バケモノなんて酷い言い種だな。
人間の心の方がよっぽどバケモノだよ。」
モノファニー「でも、バケモノだとしても
ぷりちーなバケモノよね。」
モノタロウ「それは思う。この姿に生まれて
良かったと思うもん。その時点で
勝ち組だよね。」
えぇ……。
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作者名:蓬@ x他1人 | 作成日時:2019年11月29日 21時