第33話 ページ34
「だから、大丈夫だって、俺みたいなくずは倒れたところで誰も悲しまない」
「いや私が悲しむから安心して生きて」
「あ、はい」
体の至る所に傷がある兄さんは包帯や湿布、ばんそーこーがあり、とても痛々しかった
私がいなくなったせいで一松兄さんをこんな姿に
そう考えると罪悪感で押し潰されそうだった
そんな気持ちを察したのか布団に座っている一松兄さんが私の頭をぽんっとした
「別に結衣のせいじゃないから、俺が弱かっただけ」
「でも、私がちゃんと聞いてれば」
「ちゃんと聞こえたか確認しなかった俺も悪い、はいこれでおあいこ」
泣きそうになってる私をちょっとぎこちない感じで抱き寄せて背中を軽く安心させるように叩いた
「兄さん本当は強いでしょ、高校の時わりとムードメーカーだったけど問題児のおそ松兄さんとそれなりに問題起こしてたって聞いた」
「あの眉毛余計なこと言いやがって、別に俺、喧嘩とか好きじゃないし、問題って言っても宿題やらなかったとかそのレベル」
「わりと可愛げのある行動だね、てかそろそろ話してよ一松兄さん」
「やだね、離したら俺のとこもう来てくれないんでしょ」
そう言うと一松兄さんはより一層力を込めて私をだいて横になった
「わっ、一松兄さん、ちょっとほんとに離して」
布団の中に私も入れて、一緒に寝てるような感じになってしまった
今一松兄さんの胸に私の顔がある感じなので顔が全く見えないのだが
「おそ松兄さんとか、カラ松とか、あいつらみたく堂々と結衣のこと独占できないからせめて今だけ、俺のにさせて」
「…兄さ」
「ごめん、俺今すっごい恥ずかしい事言ったよね!?あぁぁぁぁ!恥ずかしい!やったよついにやったよ、あーあーあー!だからくずなんだよ俺は!」
「いやうんわかった!わかったからあんま大きな声出さないで!?傷にひびく!」
「あ、はい」
私を抱きしめたまま無言になってそのまま時間だけが過ぎていく
やばい、ちょっと前みたくこれは眠くなる
ちょっとでも意識を離せば寝てしま…う
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラ
一松兄さん
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大重まりな(プロフ) - ((((;゚Д゚)))))))まじ・・・続きが楽しみすぎる!更新頑張ってくださいね! (2019年12月29日 19時) (レス) id: c5c357069e (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 凄く面白かったです!イッキ読みしました。本当に6つ子に妹がいたらこうなっている気がします・・・。 (2019年9月30日 20時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆっこ - これを見てはぁはぁ言っている私は、ついに変態へと覚醒してしまった。 (2019年7月20日 23時) (レス) id: 354b18a198 (このIDを非表示/違反報告)
米森ルカ(プロフ) - 頑張ってください〜!楽しみにしてます! (2019年7月16日 20時) (レス) id: 4bcfa0b979 (このIDを非表示/違反報告)
たんてぃー - すんごい楽しみです更新頑張ってください!! (2019年4月25日 19時) (レス) id: 748ce87adf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎ56 | 作成日時:2019年3月30日 13時