作戦 ページ15
リヴァイside
俺はAとヒストリアの胸ぐらを掴んで持ち上げた。
予想以上に軽いな。
いや、今はそれはどうでもいい。
「わかった。じゃあ逃げろ。俺達から全力で逃げろ。俺達も全力でお前らを捕まえてあらゆる手段を使ってお前らを従わせる。どうもこれがお前らの運命らしい。それが嫌なら戦え。俺を倒してみろ」
そう言って俺は二人を床に落とした。
しばらくしてヒストリアを従わせることには成功した。
俺たちとしてはヒストリアよりAが即位してくれた方がありがたい。
そんなことにAを利用するのは嫌だが、人類のためだ。
「A、お前はどうするんだ?」
俺が問いかけるとAは顔を上げた。
そして挑戦的な目で俺を見上げた。
「リヴァイを倒せばいいの?私にはそれができる。可能性は十分にある。それはリヴァイも知ってるでしょう?でも私はそれをしない。人類のためになるなら、自由を手に入れるためなら、私は従う。条件付きで」
そう言ってAは立ち上がった。
「私は女王になったとしても調査兵団はやめない。それが条件。別にヒストリアと一緒だろうと、一緒じゃなかろうとどっちでもいいよ」
Aがそう言うとヒストリアがAの横に並んだ。
そして俺を見た。
「私は女王になるならAさんと一緒がいいです。私には欠けている点がたくさんありますし、Aさんはそれを補ってくれます。同時にAさんの欠点を私が補うことも可能だと思います」
ヒストリアがそう言うとAはヒストリアを一瞥し、俺を見据えた。
「もう一つ追加。ヒストリアと一緒じゃないと嫌」
Aはそう言ってニヤッと笑った。
こいつのことだから二人なら面倒も二分されるとでも考えてるんだろう。
まぁいいだろう。
「わかった。条件を飲もう」
俺たちはそれから作戦の確認をし、部屋に戻った。
明日、エレン、ヒストリアを中央憲兵に引き渡す。
Aはまだ要求されてはいない。
Aはしばらく引きこもることになる。
俺はAのところに行こうと歩き出すと、その方向から何かが倒れる音がした。
なんだ?
俺は駆け出した。
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作者名:カシオペア | 作成日時:2017年9月16日 8時