終わらない物語 (ページ7)

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伍ページ7

私は何もすることがないので、そこらをぶらぶらすることにした
なんかないかな…

…ん？
ひ、と？だよね？でもこんなとこにいるわけない
私、目悪くなったかなぁ
あっ！動いた！

暗闇でもわかるその人…
なんでこんなに暗いのにわかるんだろう…

あれ？

あの人、髪の色が白色だ…
もしかしなくても能力者？

思わず声を上げそうになったその時＿＿＿＿

「黙れ」
静かに口を塞がれる

だ、誰！？

「あっ！暴れるなって！」
「離して！！誰なの！！」

バッと後ろを振り返る

「あら、赫」
「おっ前なぁ！！」

ゴォッ

「キャ…！！」
「クソッ！気づかれた！！」

私が飛ばないように自分の方に私を引き寄せる赫
こんな時にかっこいいって思った
馬鹿だな(確信)

ボッ

赫が手のひらの上に炎の球を作る

辺りがパッと照らされる

そして、相手の顔が一瞬だけ見えた

「…チッ」
小さく舌打ちをしていた気がする

その男の子は白い髪色に桃色の目をしていた

また強い風がふく
私の予想でしかないけれど、多分あの男の子の能力は「風」だ

能力者は暴走していない時その能力を使うと、目の色が光る性質がある
例えば、私だと紫、赫だと赤、葵だと青、黄耆だと黄、緑葉だと緑

その男の子は桃色の目だったから、目も桃色に光るはず
そして、さっきから強い風がふくたびに桃色の光が現れる

この周りに違う能力者がいることはない

「赫…あの男の子の近くに行って…」
「…成る程…目には目を歯に歯をってことか。わかった」

私の能力が発動するのは、相手の体に触れた時
その時にその能力を複写する

「なっ！！」
急に体に触れられて戸惑う
「…複写…」
紫の瞳が鈍く光るのがわかる

「まさか…あなたは…」

男の子が何かを言いかけた
それを言わせる前に私は手から竜巻を出す

そして竜巻をもろに食らったその子は気絶した

「ひゅ～、こっえぇ。やっぱりお前、つっよいわ」
私が勝ったのになぜか満足そうに頷く赫

「赫。この子、連れて帰るわよ」
「うん、たっぷり聞き出すこともあるしね♡」

今私は吐き気を覚えた←