検索窓
今日:9 hit、昨日:11 hit、合計:774,899 hit

baby*31 ページ32

「…お前なーそれ、
泣きながら言ったって説得力ねぇっての」

「…うるさいこのミートボール!」

「いつのネタだよそれ!!」





灰崎がどこか呆れたように指摘した。

説得力ないとか、そんなの本人が一番知ってる。



彼の幸せを願ってるのは本当。


けれどその幸せを共に紡いでいくのが自分だったら良かったのに、と思わないはずがないのだ。



あんな風に喧嘩別れみたいな終わり方だったから、私は最後の最後まで彼には好かれなかっただろう。




それを思うとまた涙が出てくる。

号泣し始めた私を見て、灰崎があからさまにうろたえる。





「えっ、ちょ…な、泣くなよ」

「センセー!灰崎くんがAちゃんのこと泣かせたー!」

「は!?これオレのせいかよ高尾!」

「灰崎くーん?ちょっとこっちにおいでー?」

「そんでセンセーお前かよ!って…あだだだだ!!!」





灰崎は虹村先生によって首根っこを掴まれ、
頭を鷲掴みにされてギリギリと締め上げられている。

確かにこれは理不尽だと思う。
まあ灰崎だから仕方ない。



彼の哀れな扱いにくすりと笑みをこぼしたら
黒子も微笑を浮かべる。





「今泣いたカラスがもう笑いましたね」

「泣いてるより笑った方がいいでしょ」

「はい」





赤い目を擦りながら笑う。




自分がした選択が正しかったのかなんて
結果を迎えるまで誰にもわからない。



だから、これで良かった。後悔しない。

って言えるように今は足掻いてみてもいいんじゃないかな。



こんな私を支えてくれる、大好きな仲間と一緒に。

baby*32→←baby*30



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1533 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1518人がお気に入り
設定タグ:黒バス , 花宮真 , 朝チュン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

チベスナ(プロフ) - この作品で花宮さんめっちゃ好きになりました....執着からくる一途さがもう素晴らしい、何より花宮さんぽい恋愛すぎて尊い(語彙力) (2020年9月10日 2時) (レス) id: d26d5f7a91 (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ - もうやばいめっちゃ名作じゃないですかああああ花みゃーが格好良すぎる…そりゃ一日で殿堂入りしますよこれは! (2020年3月10日 19時) (レス) id: da8ce484b3 (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ - 5話でやっと名前が「(名前)」のままだったことに気づいた我。ていうナニコレ序盤でもうにやけが止まらなさすぎるんですけど…神ですか? (2020年3月10日 18時) (レス) id: da8ce484b3 (このIDを非表示/違反報告)
- 感動したーーーーーーー!!!! (2019年11月27日 20時) (レス) id: d95af1f9f8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 最高過ぎです。語彙力どうでもいいぐらい最高です。最後の高尾何なんですか?涙が出そうでしたよ? 本当作者さん何で高尾をもっとイケメンにさせちゃうんですか??? (2019年5月2日 23時) (レス) id: 1dd2715002 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:モブA | 作成日時:2015年2月28日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。