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15. ページ16

 
 



Aの帰りが遅い。
 






仕事で遅くなるにしてもいつもなら連絡の一つは入っているはずだ。
しかし携帯には通知0件の表示のみ。
銀八は思わず顔を顰め、アドレス帳から彼女の電話番号に発信した。
 
 
 



prrr…prrr…
 
 
 




数回のコール音の後、プツと通話の繋がる音がした。
 
 
 





「もしもし、A? 遅いけどどうした?」




[…あー…もしもし]




「は…?」

 
 





あきらかにAではない、誰か別の男の声に銀八は思わず低い声が出る。
 
 
 






[すいません、あの俺、Aさんの部下でして… もしかしてAさんの]

「Aは?」

[あの]

「何処に居んの?」
 
 
 







電話口の男は何処か言いづらそうに現在地を教えた。
背後では何やらざわざわとうるさい。
何処か飲み屋に居るのが伺える。





電話を切ると銀八は家を飛び出し、車を発進させるのだった。



 




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作者名:アカツキ | 作成日時:2024年1月14日 0時

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