恋してた_3 [yuta_t]

Chapter103（yuta_side) ページ10

【yuta side】





そんな毎日は
不安を抱えながらもAの前では
なるべく今まで通りに
過ごしていたと思う









Aは週の半分は
俺の家で過ごすようになって








今までを考えれば
一緒にいる時間は増えたけれど







どんなに遅くなっても
起きて待っててくれるAに
申し訳ない気持ちも
妙なプレッシャーも出て来て

隣で寝れるだけで十分だから
無理して待たないでと伝えると
その日からAは
先に寝る時には
“おやすみなさい”とメッセージを
送ってくれるようになり
俺は寝顔におやすみを返す日々に変わった









寂しいような
でもこんな事で寂しがってたら
この先を考えると
そんな事は言ってられない









そうやって言い聞かせてるうちに
そんな毎日にも慣れていった









・









・









ドラマの撮影が始まって
忙しさのピークを迎え始めた頃









都内のスタジオで撮影の日









他の人のシーンが押して
スタジオの外でぼーっとしながら
自分の出番が来るのを待ってると









「裕ちゃん」









振り返らなくても
声だけで誰かはすぐにわかる









笑顔を作って振り返ると








あゆみ「久しぶりー！」









裕太「おー久しぶりー

何？あゆみも撮影？」








あゆみ「そうなの

さっきスタッフの人から

裕ちゃんも撮影してるって聞いて・・・

スタジオ行ったけどいなかったから

聞いたらここだって」









裕太「あー・・・

なんか外の空気吸いたくてさー」









あゆみ「わかるぅー

一日中スタジオにいると

息苦しくなってくるよねー」









裕太「・・・ん

あゆみは？元気でやってんの？

・・・っていってもしょっちゅう

テレビとか雑誌とかで見かけるからなー」









あゆみ「うん(笑)元気だよ！

裕ちゃんも元気だった？」









裕太「ん・・・

まーなんとかやってる」









あゆみ「そっかー

あっ、っていうか・・・・

その節はお世話になりました・・・」

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