16 ページ17
一期一振が羨ましいです。
「なんでしょうかこの液体……泥水のようです」
「それ、カレーって言うんですよ、すみません」
こんなに可愛らしい弟をもつなど。
私だって兄弟が欲しい。
「おい審神者、私の兄弟を作ってください」
「……は？」
ことの発端はこれであった。
私が審神者に無茶振りをしたのがすべての始まりだ。
「浦島とか来ないし、まあ夕食後にでも鍛刀するか……
まあおまえ兄弟いないだろうけど、仲良い刀剣は多いほうが良いよな」
「五虎退は好きです」
「そうか……よかったじゃん？
あーそうだ、ならおまえ鍛刀に付き合えよ、蜥蜴丸」
「あ？」
「え；」
「資源……脇差ってどれくらいだっけか？」
「知りませんよ馬鹿が。私だって兄弟欲しいんですよ馬鹿が。
さっさとしてください」
「おまえ、俺になんか恨みでもあんの？
……ならもう適当でいいか」
審神者なんて突っぱねて、けなしておけばそれで良いのです。
戯れ合いは五虎退たち短刀だけで十分。
あ、それと燭台切光忠も。
「……5:30？ え、おまえ以外にこんな時間のかかる刀いたっけ？」
「知りません」
「つーことは蜥蜴丸二人目か……！？ まあいいや、手伝い札使おう」
そして完成された刀は誰が見たこともない太刀。
鞘から抜けば、なかご(刀のつけ根)から露が浮かびます。
これはまさか……
「……私の、同種ですか」
「ん？ よくわかんねぇけど、顕現すっぞー」
桜が舞う。
「僕は……村雨だな？ そうだよな？
抜けば玉散る氷の刃！ 村雨丸だ！
まあ、よろしく頼むぜ主」
「な……おまえ……！？」
「え、どした蜥蜴丸？ え、知り合い？」
有名な江戸時代後期の読本。
南総里見八犬伝という小説の中に出てくる、私と同じ架空の刀。
「あの微妙に有名な村雨丸とは僕のことだぜ？
久しぶりだな蜥蜴まブッ！？」
えぇ、殴りました。
殴りましたよ？
それがなにか？
「おまえとは時代が違えば斬るものも違います。
だから嫌い」
「ひどっ、僕とおまえの仲じゃないか！？」
「知りません。誰こいつ」
同じ「架空」同士として一度話したことがある。
ただそれだけでしょう。
「？？ え、むらさめまる……？ なんて、実装されてたか？
……まあとりあえず、村雨は他の刀剣たちに挨拶な」
「えー？ めんどくブッ！？」
蹴。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
豆腐 - 更新 楽しみにしてます！！！！ (2017年6月7日 20時) (
レス) id: 97b1ec965e (このIDを非表示/違反報告)
楽 - ぽいとねすさん» そうなんですか？充分素敵ですのにΣ(ﾟдﾟ；) (2016年7月8日 21時) (レス) id: b4ed3aa67f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいとねす(プロフ) - 楽さん» そう言ってもらえて嬉しのですが……なーんか満足いかねー……(( やっぱり今日明日中にってムリがありましたかな… (2016年7月8日 17時) (レス) id: 005b539104 (このIDを非表示/違反報告)
楽 - んんんんんんん作者様ありがとうございますご馳走様です！！！(歓喜の涙ー )← (2016年7月8日 14時) (レス) id: b4ed3aa67f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいとねす(プロフ) - 楽さん» 気にしないでくださいw 楽さんの反応おもしろ……ww (2016年7月6日 18時) (レス) id: 005b539104 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
