【NARUTO×FAIRYTAIL】私は忍者じゃない其の四！ (ページ9)

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＊ページ9

(……こんなものに…飲み込まれて……たまるか！)

シュウウ…と音を立て、呪印が退いていく。

それに気づいた者達は目を見開いた。

「いくぜ」

サスケは空中でヨロイに蹴りを食らわした。

ヨロイはそれを腕で受け止めて「甘いな！」と言い放つ。

(甘いのはお前だ……!!)

サスケは体をひねり、拳と脚を何度かヨロイの体に打ち付け、そのまま地面に飛び込んだ。

「獅子連弾!!」

共に落ちた二人は、それぞれ逆の方法に吹っ飛ぶ。

審判のハヤテは、地面に倒れたまま動かないヨロイに歩み寄った。

(確かめるまでもないですね…)

戦闘不能。ヨロイは気を失っている。

サスケは……

「！」

ボロボロだが、立ち上がった。

「これ以上の試合は私が止めますね…よって…第一回戦、うちはサスケ…予選通過です！」

「やったー!!」

当事者よりもナルトのほうが飛び上がって喜んだ。

「……当たりだね、Aの予想」

シンヤはAの横で感心している。

「私の予想は外れません！」

得意げにニコニコしているAを横目に、狼はサスケを見る。

サスケがフラ…と倒れる前に、カカシが膝で背中を受け止めた。

その手にはイチャイチャバイオレンス。

「ま！よくやったな」

「……フン」

あの獅子連弾の前までの動きは、たしかにガイの体術…

リーって奴とひと揉めしたときに写輪眼で記憶したってことか…

「サスケー!!へへ……お前さ、お前さ、ダッセー勝ち方しやがって！ボロボロじゃねーか、バーカ!!」

サスケは騒ぐナルトを見上げて薄っすらと笑った。

「ったく、ウスラトンカチが……」

(ウスラトンカチ……といえば…)

サスケはAを見上げた。

Aはサスケと目が合うと、ビシッとグーサインを出してみせた。

(誰だ、アイツは……)

続けてAの隣に立っている誰かに目を向ける。

(……女にしてはやたら背が高いな)

対して狼は、静かにサスケを見物していた。

(……Aの一言があったとはいえ…アイツはかなりのやり手だな)

あれは、カカシのガキの頃を思い出させる少年だ。

しかし、何て奴だ…

こんなところで写輪眼の本当の力を開花させるとは…

(恐ろしきは…うちはの血というわけか…)

そして。

AもAだ。

他人の感情を真っ先に読み取り、しかもその意志を上向きにしやがった。

……コイツは、鋭い感性を持っている。

もしかしたら本当に、コイツの予想はハズレなし(・・・・・)かもな…