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ページ47

「くっ……」

カンクロウは苛立たしげにギリッと歯を合わせた。

(こんな試合…どーでもいいんだよォ…)


「……オレは棄権する!」


「え!?」

ナルトは心底驚いたようだ。それはシカマルも同じ。そして一番驚いたのはシノだろう…


「チィ…」

テマリは舌打ちをして大きな扇子を広げると、その上に乗って降りていった。


「どうやらお前はやる気があるようだな!オイ!残りの一人、降りて来い!!」

試験官がシカマルを見る。


シカマルはテマリを見下ろして、顔に汗を浮かべた。

おい!おい!おい!
なに勝手に盛り上がってんだよ!

つーか、なんでこう、試合変更されなきゃならねーんだ、
ちくしょう…こーなったらオレも棄権して…


「シカマルー!頑張ってください!」

「……応援してるよ」


え!?


「うわああーっ!!」

シンヤに背中を押されてシカマルは地面に落ちた。

「ぐっ……」

仰向けに倒れたまま、控室を見上げる。

そこにはニコニコ笑って「頑張れー!」と手を振るA、それからこちらを見下ろして若干笑っているシンヤ。

(Aとシンヤのヤロー…)


「コラー、さっさと試合しろー!こんな試合、とっとと終わらせろー!」

「いつまで寝てんだ、立て小僧ー!!」

罵声を浴びせられたシカマルは動かない。


はー、どうやら

サスケの試合、楽しみにしてたのに……しょぼい脇役の試合なんか見せられることになってやだな〜って感じになってんな……

この試合、ここまで期待されてねーと…やる意味ない気がすんな…


「なぁに、アンタも降参なワケ!?」

挑発気味に笑ったテマリを見てボーッとする。


…また相手が女かよ……


「来ないならこっちから行くぞ!!」

おい!まだ開始とは…と、止めようとした試験管の話も聞かず、テマリはこっちに向かってくる。


「あーあ、やる気満々だよ、あの女」

ドゴッと音を立てて、テマリの扇子がシカマルのいた場所を叩いた。

砂埃が舞う。


「中忍なんてのは、なれなきゃなれないで別にいいんだけどよ。男が女に負けるわけにゃいかねーしなぁ…」

まぁ…やるか!


「フン!!」


テマリとシカマルは互いに目を合わせて少し笑った。

真剣勝負の始まりだ。

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花ノ木日向(プロフ) - limeさん» ありがとうございます!! (2018年3月28日 10時) (レス) id: 1b110c99e1 (このIDを非表示/違反報告)
lime - 更新頑張ってください!最高です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 8d172b97ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花ノ木日向 | 作成日時:2018年3月18日 17時

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