【NARUTO×FAIRYTAIL】私は忍者じゃない其の四！ (ページ5)

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＊ページ5

「皆さん、始めまして。月光ハヤテです」

ゴホッゴホッ

「えー皆さんには〝第三の試験〟前に…」

ゴホッ

「やってもらいたいことがあるんですね…」

ゴホッゴホッ

(何だ…？)

(この人、何か体調悪そー…)

(大丈夫かな……)

顔色の悪いハヤテは、これまたカスカスの声で話を続けた。

「えー…それは本戦の出場を懸けた〝第三の試験〟予選(・・)です」

……予選!?

辺りが再びザワつく。

「えー今回は…第一・第二の試験が甘かったせいか…」

ゴホッ…

「少々人数が残りすぎてしまいましてね…」

中忍試験規定にのっとり、予選を行い…

〝第三の試験〟進出者を減らす必要があるのです。

先ほどの火影様のお話にもあったように〝第三の試験〟にはたくさんのゲストがいらっしゃいますから…

ゴホッゴホッ

だらだらとした試合はできず、時間も限られてくるんですね…

「え───というわけで、体調のすぐれない方…これまでの説明でやめたくなった方、今すぐ申し出て下さい」

ゴホ、ゴホ、

「これからすぐに(・・・)予選が始まりますので…」

スッ、と、カブトが手を上げた。

「あのー…ボクはやめときます」

「え！？」

ナルトは驚いて声を上げた。

もちろんAも驚いている。

「え──と…木ノ葉の薬師カブトくんですね…ゴホッゴホッ、では下がっていいですよ……」

えー、ほかに辞退者はいませんか？

「あ…えー言い忘れていましたが、これからは個人戦ですからね…」

ゴホゴホッ

「自分自身の判断でご自由に手を上げて下さい」

なんで辞めちゃうの！？と訊いたナルトに対して、カブトはこう答えた。

「すまない、ナルトくん…。けどボクの体はもうボロボロなんだよ。音の奴らとモメた時から、左の耳が全く聞こえないんだ…」

そう言って、カブトは背を向ける。

(…ナルトくん、サスケくん…もう少し君達と遊びたかったんですがね…)

カブトはメガネに指を添えた。

(これ以上やると…フフ……昔の血が騒ぎ出しかねない)

これでも一応スパイなんでね…

〝本当の顔〟をここでさらすわけにはいかない……

カブトは音隠れの上忍を見てニヤリと笑った。

(ちょうどいい…アナタが御覧になるのなら…ボクの───情報収集役も用済みですね)

大蛇丸様。

(いつかまた…楽しみは先にとっておこう…サスケくん…。そして、ナルトくん。キミもね)

カブトはAとシンヤのすぐ目の前を横切っていった。

(キミ達も、期待してるよ…)