【NARUTO×FAIRYTAIL】私は忍者じゃない其の四！ (ページ36)

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修行開始から15日目。

狼やカカシなどの上忍達は火影の元に集められていた。

「えっ…ハヤテが…」

カカシは信じられないというふうに火影様の言葉を繰り返す。

「うむ……今朝、桔梗城の傍らで発見されたそうじゃ…」

ハヤテは体中を切り裂かれて倒れていた、と。

「相手は大蛇丸ですか？」

切羽詰まったように訊いたアンコ。それに答えたのはカカシだった。

「…いや……そう判断はできない…！」

ハヤテがついてたのはおそらくカブトという音のスパイだ。

大蛇丸が何かしようとしているのは確かだが…

「じゃあ中忍試験を中止して…大蛇丸を…」

「いや…」

ヒルゼンは険しい顔で皆を見渡した。

「あやつはアンコに正体を明かし…中止するなと脅しをかけてきとる…この同盟国の忍が一同に会するこの中忍試験をな！」

大蛇丸は一人で小国を落とすほどの力だ。

おそらくこの里を抜けてからどの国も目をつけていた忍だ。

そのうえ都合よくこの木ノ葉に恨みを持っている……

「どの国も欲しがるさ」

「では…まさか…！同盟各国が大蛇丸と組んで…木ノ葉を裏切るとでも……!!」

狼は短くため息をついた。

「同盟条約なんてのは口約束と同じレベルだ…かつての忍界対戦がそうだったようにな」

とにかく今は情報が少なすぎる。余計な勘ぐりはやめたほうが良い。

すでに各国へ情報収拾に暗部を走らせてある。

うかつに動くと危険だ。そこに敵の狙いがあるのかもしれない。

「それに…ワシは貴様らを信頼しておる！」

ヒルゼンは全員と目を合わせた。

「いざの際には木ノ葉の力を総結集して……戦うのみよ！」

＊

修業開始から25日目。本選まであと5日。

狼とシンヤは再びAの家に来ていた。

「お前ら遁術の優劣は知ってるか？」

狼は紙に5つの円を書いた。そして時計回りに矢印でつないでいく。

「遁術の優劣……？」

Aは首を傾げた。優劣に関しては習った覚えが無い。

だが推測はつく。

「水は火に強い、とかですか？」

「そうだ」

狼は円の中に一文字ずつ書いていった。

火→風→雷→土→水

そして火に戻る。

この字に関してはシンヤに教えてもらった。

だから大丈夫、読める。

「シンヤはすでに水遁と風遁が使える。で、A……お前の魔法を水遁と雷遁として考えると……」

「風遁は雷遁に強い……ですね」

「ああ……そのことも考えて戦え」

わかりました、と言ってAは微笑んだ。