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トーナメント式で書かれた組み合わせを見て、シンヤは息を呑んだ。
ナルトVSネジ、我愛羅VSサスケ。これで1ブロックだ。
次に、カンクロウVSシノ、テマリVSシカマル、
そして……シンヤVSA。
これで1ブロック。
(僕とAが戦うなんてね……)
しかも、最後の4人は準決勝に進むまでにこなさなければいけない試合が皆より1つ多い。
(……楽しみだ)
シンヤはAが運ばれていった方を見つめた。
「では、それぞれ対策を練るなり休むなり自由にするがよい。これで解散にするが、なにか最後に質問はあるか?」
シカマルが右手を上げた。
「ちょっといいっスか?」
「うむ!」
「トーナメントってことは、優勝者は一人だけってことでしょう…つーことは、中忍になれるのは、たった一人だけってことっスか?」
アカデミーの頃から不真面目な少年だが、シカマルはとても頭が切れることを知っている。
……それは僕も聞きたかった。
シンヤはヒルゼンを見上げて答えを待った。
「いや!そうではない」
…この本選には、審査員として火影を含め、風影や任務を依頼する諸国の大名や忍頭が見ることになっている。
その審査員たちがトーナメントを通して、下忍たちに絶対評価をつけ……
中忍としての資質が十分あると判断された者は───
例え1回戦で負けていようとも、中忍になることができる。
「分かったかのォ、シカマルくん!」
「へーい」
つまり、ここにいる全員が中忍になれる場合もあるということか。
……まぁ逆も然りなのだが。
「では、ご苦労じゃった!ひと月後まで解散じゃ!」
*
時間は数分前にさかのぼる。
木ノ葉の一角、人のいないところに二人の忍者が佇んでいた。
「予選は無事終わり…本選に入るようです」
一人の忍者は柱に背を預けて立ち、もう一人はそれにひざまずくような形になっている。
そのすぐそば小鳥がチュンチュンと鳴いた。
「…それにしてものどか…いや…本当に平和ボケした国になったわ……どの国も軍拡競争で忙しいっていうのにねェ」
スッ、とひざまずいていた忍者が立ち上がる。
「今なら取れますか…」
「まあね…。あんなジジイの首取って楽しいかは分からないけど…」
「……そうでしょうか……?」
木ノ葉の額当てをした銀色の髪の忍者…薬師カブトは冷ややかな笑みを見せた。
「ボクにはまだ…アナタが躊躇しているように思われますが…」
大蛇丸の鋭い眼光がカブトを捉えた。
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花ノ木日向(プロフ) - limeさん» ありがとうございます!! (2018年3月28日 10時) (レス) id: 1b110c99e1 (このIDを非表示/違反報告)
lime - 更新頑張ってください!最高です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 8d172b97ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花ノ木日向 | 作成日時:2018年3月18日 17時