【NARUTO×FAIRYTAIL】私は忍者じゃない其の四！ (ページ2)

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「…つまり、覇道とも言える安全な任務になりえる…ということだ」

狼は地面に落ちている巻物を拾った。

「このサバイバルは、受験生の中忍としての基本能力を試すためのものだ。そして、お前たちはそれを見事クリアした」

中忍とは、部隊長クラス…

チームを導く義務がある。

「任務における知識の重要性、体力の必要性を、心底心得て次のステップに挑め」

俺が伝えることは以上だ。

Aはシャンと背筋を伸ばして、ニコッと笑った。

「A・スプリンター、頑張ります！」

「ああ」

狼はもう一度二人の頭に手を載せた。

そして踵を返し、塔の奥へと進んでいった。

＊

試験の5日間が過ぎた。

塔のモニター室の中……

「くっ…」

アンコは左の肩を押さえた。

「どうじゃ、呪印はまだ痛むか…」

三代目火影のヒルゼンが真剣な顔つきでアンコを見つめた。

「いえ…おかげで、だいぶ良くなりました」

アンコの首筋には、サスケのものと同じ印が刻まれている。

「それにしても……大蛇丸って、木ノ葉伝説の、あの〝三忍〟の一人ですよね」

暗部すら手が出せなかった、手配書(ビンゴ・ブック)S級の抜け忍でしょ

すでに死んだとも聞いていましたけど…

「何故、今さらこの里なんかに…」

この部屋に居る、アンコ以外の二人の試験官は、不思議そうに首を傾げる。

アンコは死の森での出来事を思い出していた。

……大蛇丸を止めようとしたのだが、呪印の痛みに阻まれて…止めることはできなかった。

欲しい子たちがいてね…

うちは一族と氷柱一族の血を引く少年たちだから……

大蛇丸の放った言葉が頭の中を回る。

「たぶん…」

「サスケとシンヤじゃろう……」

ピッ、とモニターの映像がついた。

「アンコ様!!」

映像に一人の中忍が映る。

「第二の試験、通過者総勢23名を確認。中忍試験規定により〝第三の試験〟は5年ぶりに予選(・・)を予定いたします」

〝第二の試験〟終了です。

その言葉で映像の音は切れた。

「……とりあえず大蛇丸(あやつ)の動きを見ながらじゃな……」

ヒルゼンの言葉に、アンコは神妙な面持ちで頷いた。

「ハイ…」