…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 暫く ページ38

お姫様には





申し訳ないが





『自分の大別な人が傷つけられたのだもの』





どこかの王子みたいに跪いて

手の甲にキスは出来ない





『誰だって怒りを覚え、守ろうとするよ』





お姫様の背が高すぎて跪いてしまえば

なんとも不格好になってしまう





『お姫様であろうと』





ヌメルゴンの手を取り微笑む彼女

怒っていたヌメルゴンの顔は

驚きと戸惑いが見えていた





『一つだけいいかな？』





ダンデ以外は何が起こっているのか

いまいち理解できていない









『この子も私を守ろうとした事だけは

どうかご理解いただけますか？』





彼女は優しく微笑み









『可愛らしいお姫様』





とどめを刺す





ヌメルゴンは両手をバタバタとさせ

そのままキバナの後ろへと隠れるように縮こまり

彼女にチラリと顔を覗かせていた





『本当に可愛らしいね』





クスリと笑う彼女

ヌメルゴンは遂に蹲ってしまい

顔を覆うのに必死になっている









「うちのお姫様口説かないでくれる！？」





これに笑っているのは彼女とダンデだけだ

他の人は唖然としている





「なんでお前は笑ってられるんだよ…」

「前にゲンガーを口説いているのを見たからな」





それだけ聞くと私がただのタラシみたいではないか

オニオンもボール隠さなくていいから

手当り次第口説きまわっている訳では無いから





『それだけ聞くと語弊があります』





ダンデさんが考える素振りを見せたので

説明をしてくれるのかと待っていたら









「それのお陰で俺は命を助けられたんだ」





いや、簡潔すぎます

余計にややこしくしてどうするのさ





『……私から説明します』









これは暫く帰れそうにない

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