…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 運命 ページ36

今思えば





ユウリやマリィ、サイトウちゃんと知り合いだった

ジムリーダーというのは予想出来たはずなのに

今露骨に嫌な顔をしてしまった気がする





「お前ジムリーダーの知り合い多すぎません？」

『それ少し思ってました』





包帯を巻き終えたネズさんは

ついでみたいな口調で話し出す









「あの船にいたジムリーダーも

記者に報告してくれたのもキバナですよ」





…うっそぉ

まさかのこの人だったなんて





「ネズが言ってた奴って…」





一度目を合わせると



















『すみません』「すまねぇ」









２人ほぼ同時に謝った





私ならまだしも

何故この人が謝るのだろう





「ジムリーダーである俺様が居たのにも関わらず

お前をあんな事にしちまって」





謝る必要はない

むしろ感謝されるべきだ

テロを鎮めてくれたのだから





『君が謝る必要性は皆無です』





ポケモンみたいに予知なんて出来ないのだし





『ネズさんに聞きましたが

あの爆発での怪我人は０、それは君のお陰です

君が最善を尽くしたように私も最善を尽くしただけ』





あの爆発で私も怪我はしていない

海に投げ出されはしたが

そちらでも怪我はない









『私が海に投げ出されたのは運命かもしれない』





その場にいる全員に目を合わせ

最後にネズさんを見た



















『素敵な人達に出会うという運命…ね』





その場にいる全員を口説くような台詞は

彼女にしか出来ない言葉だろう





「全く、とんだ口説き文句ですよ」





ネズの言葉に周りが笑い出す









『惚れました？』





目を細めニヤリと笑う彼女の頭を

優しく、それはもう優しく叩く





その美しい顔からは想像できないほど









彼女は無邪気に笑った

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