…だったのに【ポケモン剣盾】

いつも 間抜け ページ34

その声の





元へと走れば

腕を引かれ、建物の中へと入った





少しすると夜闇は消え

目の前には









『ダンデさん…ありがとうございます』





昨日ぶりのダンデさんがいた





「何やら大変な目にあっていたな」

『ほんとですよ…』





息を整え

大活躍してくれた化けエーフィを撫でる





「暫くは外に出ない方がいい

空いている部屋がある、そこへ案内しよう」





大丈夫だと声をかけるも

目ざとく右手を見られ









「その手も手当しなければならない」





転びそうになった際

手のひらを怪我してしまったところを見られ

何を返せず、大人しく着いていくことにした





よく見れば血も結構出ていて痛々しい

意識しだしたら痛くなってきたし

血が床に付かないようハンカチで抑えるが

既に滲んできている





「ここで待っていてくれ俺は救急箱を取ってくる」

『すみません、ありがとうございます』





案内された部屋はやけに広く





そう



















「Aさん？」









会議をするにはとてもピッタリな所だろう





『…ユウリ』





長いテーブルには

会議らしい資料などが広げられている





多分









「なんでAがここに居よっと？」





ジムリーダー且元ジムリーダーの会議だ

マリィの隣にはネズさんが居るし

サイトウちゃんも居る





『ダンデさん…何が空いている部屋ですか』

「正確にはこれから空く部屋だな」





笑いながら行ってしまった

ここに私を置いて行くダンデさんは

少しどうかと思います





「A、その怪我はどうしたの？」





サイトウちゃんが心配そうに駆け寄ってくれた

その言葉にマリィとユウリも駆け寄る





『色々あって…ね』





人がいると分かっていたら

ゾロアークに隠してもらったのに

サイトウちゃんならまだしも

マリィとユウリには心配を掛けたくない









『ジム関係の皆様

急にお邪魔してしまい本当にすみません』





まだまだ止まりそうもない血を

ハンカチで抑えながら頭を下げる









「顔を上げてちょうだい」





上げる前に頬を両手で包まれ

無理やり上げさせられる





「あんた…」





なんというか、母親感の凄い人だ



















「えらい美人さんじゃないか」









………



……………



………………。









『………え、』









間抜けな声が出てしまった

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