その35 黙るのに ページ38
「アンッタは黙っててよねっ…！！」
『あっ…すみません』
赤城side
私とあの子は仲良しだった
中学のとき、クラスで孤立していた私に話しかけてくれて
流星隊が好きって共通点を見つけて、私たちは平気で害悪行為に手を染めた
特に私たちは三毛縞斑くんが推しで、ガチ恋勢だった
だから、斑くんの家を知りたかった
2人で跡をつけて、特定して、毎日2人でそこを通った
きっと三毛縞先輩は気づいていたんだろう
だから、私を見た時少しだけ怖い顔をしてた
ある日、誰かが
"最近斑くんが害悪ファンにつけられてるらしいよ〜"
"こわ…そういう人たちって自分が民度下げてんの気付いてないのかな"
私たちのことだってすぐ気付いた
斑くんに迷惑はかけたくない。流星隊の評価が下がるかもしれない
そう思うと、冷や汗が背中を伝っていった
だから、私は彼女を避けた
まぁ、人気者の彼女を裏切った私が狙われるのは必然で。
みんな私を嫌な目で見た
先生も私を早くどこかにやりたかったのか、私をプロデュース科に推薦した
私に資格はないと分かっていても、欲を隠さずにはいられなかった
「…あんたってさ、いつも自分は悪くない前提で話すよね」
蔑むように私をみて、彼女は言った
『そんなこと…』
「あるから言ってんじゃん！最初に裏切ったのはだれ？ぼっちだったアンタを救ったのはこの私！この恩知らずめ！自分だけ正しい方に行って、自分だけ幸せになってさ！！」
「…ちょっと言い過ぎなんじゃないの？」
姫宮くんが私たちの間に割って入ってきた
「ちょ、桃李…」
小泉ちゃんの静止も聞かずに、むすっとした表情で、彼女の方を見る
「伊吹はいつでもみんなのために動いてくれてたよ。過去なんて関係ないじゃん！」
「…っなんで…！？わたしは…好きだっただけなのに、なんで…」
彼女の瞳が潤んでいく
きっと彼女はぼやぼやな世界の中で私たちを見ているのだろう
可哀想で、とても悲しい子
誰にも救われることなく、自分が間違ったことに気付かずに。
だから、私が彼女に寄り添って、彼女の罪を認めてあげるの
『ねぇ』
少しだけ痛む身体を無理矢理起こす
へたりこんだ彼女の頬を両手で包み込んで私と目を合わせる
そこでにこりと微笑んで言ってあげるの
『…私は気にしてないよ。私が貴方を許してあげる』
「…は…」
なんとも間の抜けた顔で彼女は私を見る
彼女の瞳からは涙が溢れてきて、辛そうに顔を歪めた
「…ごめ、なさ…」
『いいよ』
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あり(プロフ) - 。さん» まじでありがとうございます。修正いたします！ (7月9日 22時) (
レス) id: 464bb8ff7d (このIDを非表示/違反報告)
。 - 20話の敬人の苗字【蓮見】じゃなくて【蓮巳】です (5月7日 11時) (レス) @page22 id: 9c37ed3b41 (このIDを非表示/違反報告)
イキリだした陰キャ - はちみつさん» コメントありがとうございます！伝えたいことが伝わっててすごく嬉しいです…！ただ闇が深い子よりもみんなが抱えてそうな病みをなんとなくでもわかっていただけたら幸いです…！！ (2020年4月27日 17時) (レス) id: 1bb0adca1d (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 切なくて泣きそうになるけど所々ギャグがあって面白いです！！更新がんばってください！ (2020年4月3日 0時) (レス) id: 25159701e6 (このIDを非表示/違反報告)
イキリだした陰キャ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただきありがとうございます！更新は早めにできるように努力します…！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 6bf35dac11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありーむ x他2人 | 作成日時：2018年1月14日 13時
