第8話 ページ9
あの後私を迎えに来たという寿さんに連れられ、カルテットナイトの皆さんに挨拶に来ていた。
「改めて紹介するねん!僕は寿嶺二。こっちがランラン、アイアイ、ミューちゃんだよ〜!」
そう言って順番に黒崎さん、美風さん、カミュさんを紹介していく。あだ名だけど。
「豊城Aです」
少し無理に笑顔を作って自己紹介する。
寿さんから笑顔が消え、真面目な表情を浮かべる。
「正直に言わせてもらうとね。シャイニーさんの意向は、僕たちにも分からない」
静かな室内に、寿さんの声だけが響く。
「スターリッシュとずっと一緒にやって来たんだから、いきなり違うグループの作曲家になって戸惑うこともあると思う。でも、僕たちは決して、仕方なく君を作曲家に迎えたわけじゃない。これだけは分かってほしいな」
顔を上げると、そこには優しい顔をしたカルテットナイトの皆さんがいた。
私はそこでようやく、自分がずっと俯いていたことに気づいた。
私が、この輪の中に入ってもいいのだろうか。
「はい。よろしくお願いします」
せめて、プロの名に恥じないように。
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空藍(プロフ) - お気に入り、いいねしてくださった方々ありがとうございます!これからも是非この作品をよろしくお願いします(*´∇`*) (2017年8月29日 7時) (レス) id: dbe2d85142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ai | 作成日時:2017年6月10日 21時