第14話 ページ16
あれから藍ちゃんと顔を合わせるのがとても気まずい。
パニックとは言え、遠慮なしにしがみついてしまった。きっと呆れられたに違いない。
「…それで、今度先輩方の曲も作ることになって」
一度考え出すと、ぐるぐると悪い方向に考えてしまう。
「はぁ〜…」
「Aちゃん?何かあったんですか?」
心配そうな春ちゃんの声にハッとする。
「ごめん!な、何でもないよ!?」
「本当ですか?」
慌てて否定するも、春ちゃんに即切り返される。
「えっ…と」
どうするべきかこれは。話してみる?でも話しても藍ちゃんとの気まずさは変わらないんだよな。
「私じゃ力になれないでしょうか…」
やめて春ちゃんそんな悲しそうな顔しないで!なんかすごい罪悪感を感じるから!
「…内緒にしてくれる?」
「もちろんです!」
トンと自分の胸を叩く春ちゃん。可愛い。
「実はね…」
打ち合わせの時に起きたハプニングを春ちゃんに話した。
「そんなことがあったんですか…」
一部始終を聞き終えた春ちゃんは真剣な顔をして少し考え込む。
「Aちゃん。美風先輩はそのくらいの事でAちゃんの事を嫌いになることは絶対ないと思います」
「そうかなぁ」
だから大丈夫ですよ、と春ちゃんは励ましてくれた。おかげで少し胸につかえていたものが軽くなった気がした。
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空藍(プロフ) - お気に入り、いいねしてくださった方々ありがとうございます!これからも是非この作品をよろしくお願いします(*´∇`*) (2017年8月29日 7時) (レス) id: dbe2d85142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ai | 作成日時:2017年6月10日 21時