何でお前がここに !?

第一話 ページ3

――A――

午前９時30分正門付近の掲示板にて、

沢山の人が期待と不安を抱きながら

自分のクラス等を確認している。

私もそのなかの一人であり、満開の桜が

少しずつ散っているのが

高揚した気分にもさせている。








午前１０時、入学式

オルガンの音楽と共に規則正しく並んだ

新入生達が会場に入っていく。

そして、式は着々と進み私の出番がきた。

教頭)「新入生代表の言葉、四宮A。｣

A)「はい｣

大きな声で返事をしたあと、

自分を取り乱さないようにゆっくりと壇上に

上がりお辞儀をする。

A)「正門の桜が満開となり、暖かい陽が｣
　 ますます春を感じさせているなか、
　 私達376名は入学式を迎えました。
　 ･･････中略･･･････
　 充実した学校生活を送っていこうと
　 思います。 １年A組 四宮A｣

失敗はしていなかった。

好印象は持ってもらえただろうか。

私は、来るときと同じようにゆっくりと

席に戻る。冷静におしとやかに。



バチッ

誰かと目があった。

A)「(えっでしょ？)｣

ここにいるはずのない奴がいた。

でも、違う。そんなはずはない。

世の中には、自分のドッペルゲンガーは

３人いると言われている。

きっと、そうなのだろう。

でも.....少し気になってしまう。

A)「考えないようにしよう｣

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