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辰哉side







病棟と書かれた真逆の方向に進み歩いていく。

あれ?こっち?


辿り着いたのは、


“集中治療室”の文字。


中にはせわしなく機械が動く。

だんだん怖くなってきた。

ここ重傷者多くないか…。

ウイーンと扉が開く。

辰哉・照「!!!!!!」

のんきに声をかけようとしていた自分をぶっ飛ばしてやりたかった。









包帯でぐるぐる巻きにされて。

たくさんの機械に繋がれて。

せわしなく音を立てていた。


管・・・


管・・・


管・・・


あまりにも今見ている光景が衝撃過ぎて。

二人して声が出なかった。


ベットに横たわるラウールは今にも消えそうで。かろうじて命を繋いでいる状況だった。



医師「運ばれてきたときは心肺停止の状態でした。」


体の異常な細さ。


そして、体につけられたたくさんの痣。
顔がパンパンに腫れあがり、包帯と管で顔のほとんどが見えなかった。


これがラウールですって言われても。


正直ピンと来ていない。

僕たちはただ、唖然と立ち尽くすしかなかった。





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作者名:ゆり | 作成日時:2020年12月18日 23時

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