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「○○ちん・・・。好き。愛してる。・・・けど、この気持ちが迷惑なら、オレ・・・ちゃんと諦める・・・」

『そうしてもらえると、私・・・』

助かる?嬉しい?

「・・・っ」

チクリッと胸に棘が刺さったみたいに痛くなった。

「諦め・・・る、から・・・。その代わりに、キスさせて」

『えぇ!?』

本当は諦め「たくない」。でも、○○ちんにとってオレのこの気持ちが迷惑なら、諦めるしかないでしょ?でもね、この気持ちはそう簡単には諦められないんだよ。それ相応の対価がないと・・・。

驚いて声を上げる○○ちんを抱き寄せて、ギュっと抱き締めた。

・・・何、これ。○○ちん、体細すぎじゃね?ちょっと力入れたら壊れそうじゃん。

「一回でいいから。一回だけキスさせてくれたら、ちゃんと諦める。だから、お願い・・・。約束するから・・・」

『きゃあ!ちょっと、紫原君!放して!』

オレの腕の中で暴れる○○ちん。でも残念。その程度の力じゃ、オレはビクとも動かないよー?

「おね・・・がい・・・」

切ない瞳で、ジッと○○ちんを見つめる。するとオレと目が合った瞬間、オレの視線に囚われたように、○○ちんが動かなくなった。困惑している○○ちんの瞳には、オレしか映ってない。ねぇ、ずっとそのまま、オレだけを映してほしい。

「○○ちん、愛してる・・・」

○○ちんの瞳に吸い寄せられるように、オレは顔を近づけて唇をそっと重ねる。

『・・・っ』

ピクッと○○ちんの体が震えた。でも、それだけ。○○ちんはオレを拒む事なく、大人しくオレのキスを受け入れてくれている。

―好き・・・―

舌で唇の形を確かめるようになぞる。

『んっ』

擽ったいのか、少しだけ口を開けた。オレはその隙間から舌を滑り込ませ、歯列や口蓋をなぞっていく。

『ふぅ・・・ん・・・』

○○ちんの舌を探り当てると、唾液を混ぜるように舌を絡める。

―大好き・・・―

夢中になって深いキスをしていると、混じり合った唾液が○○ちんの口の中に一杯になってきていて、舌を使って嚥下を促す。

『んんぅっ』

コクッと喉を鳴らして、二人の唾液を○○ちんが飲み込む。

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作者名:桜輝 | 作成日時:2020年12月9日 21時

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